Interior(インテリア考)


◆花柄好き

イギリスの地方のB&B(ベッド&ブレックファースト:一泊朝食付きの宿)に泊まると、趣向を凝らしたインテリアに出会い嬉しくなることがあります。 聞いてみると、壁紙もご主人が張ったり、カーテンも奥さまのお手製だったりすることが多いのです。 (インテリアについて尋ねられると、どなたも嬉々として解説してくれます。) そしてどこでもローラ・アシュレイのファブリックの人気には驚かされます。 ローラ・アシュレイで生地を買ってカーテンやベッドカバー、クッションなどを自分で作ったり、壁にやはりローラ・アシュレイのボーダーテープを張っているのです。 (バスルームのシャワーカーテンもそうであることも。) あの国の庭から写し取ってきたような花柄の部屋にいると、心も和んで旅の疲れも吹き飛びます。

◆お風呂場もトイレもじゅうたん敷き

私たちの感覚からすると奇異に映るのですが、向こうではお風呂場もバスタブの下はじゅうたん敷きという例が多々あります。 トイレも足元はすべてじゅうたん。 だからまるで普通の部屋の中でお風呂に入っているような奇妙な気持ちになることがあります。 気候が乾燥しているからできるのでしょうか。 日本でこれやったらたちまち床がカビだらけになってしまいそうです。 

◆テレンス・コンラン卿

テレンス・コンラン卿の仕事は、日本のTVでも彼自ら出演するインテリア番組がシリーズで放映されるほど(ビデオ化もされているはずです)、日本でも有名です。

伝統的なものとは一味違う、モダン・ブリティッシュとでも呼びたくなるような商品の並んだセレクト・ショップ「コンラン・ショップ」。 コンラン・ショップの本店は、フランスの会社ミシュランの建物を買い取ったもので、その名残のBibendumマークのステンドグラスが印象的なビルです。ミシュランというとレストランの格付けガイドばかり有名ですが、本業は自動車のタイヤ部門のほう。だからキャラクターの「ビバンダム」も一見「ミイラ男」のように見えますが、本当は「タイヤ男」を図案化したものなのです。

コンラン・ショップは一般のインテリア・ショップや雑貨屋に比べると価格設定が高く、普通のロンドンっ子にはやや敷居が高いようです。日本にも新宿と福岡に支店があります。

イギリス初のカジュアルなインテリア・チェーン「Habitat(ハビタ)」も、コンラン卿の手によるもので、こちらのほうが少し親しみやすいかもしれません。

また、ここ数年はモダン・ブリティッシュなレストランのプロデュースにも力を入れていて、「メッツォ」をはじめとする数々の店が人気を呼んでいます。ここで食事するなら相応の服装とあったかい財布をお忘れなく!


Home