お菓子への情熱


◆チョコレート

とにかくイギリス人は甘い物好き。(しかも「暴力的に甘い」という表現がぴったりのものを好むような気がする。)彼らのチョコレート好きは有名。たとえば、駅の構内に缶ジュースの自動販売機はめったに見かけないが、Cadbury社製のチョコレートの自動販売機は必ずと言っていいほどある。 チューブ(地下鉄)では、シティ(日本で言う兜町とか丸の内のようなオフィス街)に向かうビジネスマンがチョコレートバーかじりながらフィナンシャル・タイムズ(日経新聞みたいなもの)読んでるのもよく見かける。

デイリー・ミルク(スペルはDairy Milkで、Daily Milkではありません)というチョコレートで有名なカドバリー社のチョコには王室御用達マークがしっかりついている。バーミンガムには「カドバリー・ワールド」というテーマパークもあるほど。(パンフレットがかわいい!)デイリー・ミルクは日本でも輸入食料品店でお目にかかれるが、イギリス産、オーストラリア産、ニュージーランド産と、それぞれ微妙に味が異なる。一度食べたら病みつき。スコットランドで600g(!)もある巨大デイリー・ミルクを見つけて嬉しくなってしまった。

dairy milk

◆プディング

イギリス人は甘いお菓子一般を「pudding」と呼ぶ。たとえば前項で書いた「サマー・プディング」、有名な「クリスマス・プディング」など。「プディング」という名前のついたお菓子を食べて「プリン(プディング)というかんじがしない」という感想を持たれる方が多いが、この名前についてはあまり気にする必要はない。

◆スコットランドのお菓子

ショートブレッドはスコットランド原産のビスケットのようなもの。「のようなもの」というのは、なんとも形容しがたい味だから。若い女性の方ならソニープラザなどに売っているウォーカーズの赤いチェックの小袋に入ったショートブレッドを一度や二度は食べたことがあるのでは? 会社で海外出張のお土産にいただくとものすごく嬉しいもの。レシピはこちら

スコットランドには他にもいくつか独特の美味しいお菓子がある。 「ファッジ」と呼ばれるキャラメルのようなもの。 頭の中がくらくらくるほどの甘さが癖になりそう。

◆苺の季節

春先から初夏は、イギリスで苺が美味しい季節だ。この時期になるとカップに入れた苺を売る屋台があちこちに出現する。これにはクロテッド・クリームが上にトッピングされており、苺の甘酸っぱい爽やかさと絶妙の取り合わせとなる。ダブルクリームと呼ばれるとろっとした生クリームもよく合う。

また、ストロベリーだけでなく、ラズベリー、グーズベリー、ブルーベリー、ブラッククベリーといったベリー類もこの時期大量に出回るので、こうした果物を大量に使って作られる菓子…それがサマープディングである。果物をシロップで煮て、そのジュースを染み込ませた食パンをプディング型に貼り付け、中に煮たベリーを詰め込み冷蔵庫で一晩冷やして出来上がり。なんともジューシィーで薫り高いデザートが出来上がる。

イギリスで売られている果物は見た目こそあまり整っているとはいえないが(日本の白桃のようなほれぼれするほどの高級感はない(^_^;A) 、とにかく安い!私もよくスーパーで苺などの果物とクロテッドクリームを買っておいて、B&Bの部屋に戻ってから食べたりする。


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