Underground (地下鉄)


■文字どおり"tube"

"tube"とはロンドンの地下鉄(Underground)の愛称。Subwayとは米語で地下鉄の意味だが、英語では地下道のこと。列車の通る穴が半円形なのに合わせて、車両の形自体も天井が丸い。背の高い人は出入り口で頭がつかえてしまう。

■東京の地下鉄に似てるかも

初めてロンドンの地下鉄を利用した時は、路線図の形といい、各路線を色分けしてあることといい、東京の営団地下鉄にそっくりで親しみを感じた。東京の方が世界で初めて地下鉄が走った街ロンドンをお手本にしたのだろうが。Bank駅やGreen Park駅で乗換える時は、異常に長い距離をてくてく歩かなければいけないのだが、これもまるで通路の長〜い大手町駅を連想させる。

■消えゆく吊り玉

tube名物吊り玉。吊り輪の輪の代わりにゴム製の玉がぶら下がっているところを想像していただければわかりやすい。最近増えてきたカラフルな新型車両にはこの吊り玉がついていないので、少し淋しい。

■突然止まる、突然行き先が変わる

地下鉄の路線の中でも最も古いNorthern Lineを1ヶ月ほど利用していたせいか、走行中に突然止まって動かなくなったり、急に行き先変更を告げるアナウンスがあったりすることはしょっちゅう遭遇した。朝のラッシュ時に停止すると、出勤途中のサラリーマンたちのぼやきがあちこちで漏れる。

Mind the Gap!

ホームと車両の出入り口の間がかなり離れていることもあり、駅によっては列車が到着するたびにこのアナウンスが流れる。「マイーン、ダ・ギャー(と、聞こえる)」と、独特の節回しが流れるのはエンバークメント駅だったか。

■地下を走らない地下鉄

ロンドン中心部では地下深くを走っている車両も、郊外に出ると地上に出て来てしまう。急に明るくなって景色が見えると開放感でいっぱいに。

■床はごみだらけ

クリスプスの空袋、チョコレートの包み紙、新聞紙・・・ありとあらゆるごみが床に散乱していることも。シートにはひとり分ずつ肘掛けで分けられているので、体重の気になる人には辛いが細身の人は悠々と座れる。ただしシートが汚れていないか注意してから座るべし。

■自動販売機

日本の切符自動販売機はお金を入れてから行き先ボタン(または料金のボタン)を押すが、イギリスのは料金・人数のボタンを押してから最後にお金を入れる。Change Givenとある機械ではお釣が出るが、Exact Money Onlyとある販売機ではお釣が出ないのでご注意を。

■トラベルカード

環状線Circle Lineの内側がZone 1で、同心円状に中心から離れるにしたがってZone234・・・と数字が大きくなっていく。同じZone内なら料金は同じなので、市内観光にはトラベルカードと呼ばれるチケットを買っておくと便利。同じ券でバスにも乗れる。

1週間以上使えるトラベルカードを買うには、写真付きのカードを作る必要があるが、定期券ぽくってなかなか楽しい。二つ折りのパスケースのようなものに入れる形となる。通勤ラッシュの終わった朝9時半からしか使えないOne day Travel Cardと違って、1週間以上使えるカードは時間制限も無いので便利。

■エスカレーターとリフト

Notting Hill Gate駅などでは、旧式の木製エスカレーターにお目にかかれる。King's Cross駅の大火災の原因が木製エレベーターだったことから、しだいに少なくなりつつある。

エスカレーターの幅は広めで、「Stand on the Right」の表示通り左側は歩いて昇る人たちのためにあけておく。東京では右側をあけて左側を昇るようになっているようだが。

よく故障や整備で止まっていることもある。重い荷物を持っている時に昇りが故障していると辛い。長いエスカレーターが多いのだ。Hampstead駅などは地中深くを走っているので、地上に出るにはLift(エレベーター)でぐんぐん昇る。

*大きな駅にはエスカレーターやリフトがついているが、小さな駅には階段しかないことが多い。

■ 映画のなかのチューブ

ロンドンの9つの地下鉄駅を舞台にしたオムニバス映画『チューブ・テイルズ』。地下鉄の中のさまざまな人生模様や生活のひとこまが描かれていて興味深い。

 


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