タイトル＊
監督：ケン・ローチ
脚本：ポール・ラヴァーティ
音楽：ジョージ・フェントン
1997年、スコットランドはグラスゴーの貧困地区。アルコール中毒を克服した37歳のジョーは、失業中ながらも地元のアマチュア･フットボール･チームのコーチをしたり、健康管理センターの職員Sarahとの恋に喜びを見出していた。そんな時、ジョーが何かと面倒を見てやっている甥っ子のリアムが、妻が麻薬中毒に陥ってしまったことからやくざ者のMcGowanに多額の借金を作ってしまう。リアムを救うためにジョーはMcGowanのために麻薬の運び屋の仕事を引き受けるのだが、そこからすべての歯車が狂い始め･･･
この作品のタイトルにもなっているが、「My Name is...」と自分のことを語り始めるのは、断酒会(AA=Alcoholics Anonymous)における定番の告白の仕方。酒のせいで大事なひとを傷つけてしまったという過去を持つジョーは、断酒会に参加しアルコール中毒を克服した。
ジョーは、地元のフットボール･チームのコーチをしている。 メンバーたちはなぜか西ドイツチームのユニフォームを着ており、後にスポーツ洋品店からブラジル･チームのユニフォームを盗んで身につけたりしている。
弱小チームなので、試合場もゴールネットが破れていたり、張っていなかったり。
失業手当をもらっている間にアルバイトをしていることが発覚したら、手当てを打ち切られてしまう。 労働局の調査員にSarahのフラットの壁紙張りをしている現場を押さえられたジョーはとんでもない行動に出るのだが･･･
Sarahがジョーの部屋を訪れた時、カセットデッキに入っていたのは驚いたことにクラシック音楽。日本にある音楽ソフト店だったら、一部を除けばほとんどがCDだろうが、イギリスではまだまだカセットテープも普通に売っているようだ。(ディボーシング・ジャック)
McGowanからの仕事を受けて、「北の方へ」おそらく麻薬を積んでいると思われる車を運ぶジョー。グラスゴーの北というとアーガイル地方、ハイランド地方と思われる。 仕事の合間に軽食を買った移動販売車(カウンターの上にHPソースが)の前で一休みしていた時に、観光客向けのバグパイプ演奏者と、そのバグパイパーと並んで写真を撮ろうとする日本人観光客の姿が。
バグパイパーのレパートリーはたったの３曲。「偉大なるスコットランド」「スコットランドの花(Flower of Scotland)」「スカイの舟歌」
McGowanからの仕事の依頼を断りに、ジョーはうさんくさいパブに乗り込む。 不審者が来た時のためにカウンターの中に野球のバットが隠してあったりするところからも、物騒な地域にあるパブのようだ。
Botanical Garden
Sarahのフラットは64 White Street Glasgow (G11 5EB)という設定で、このBotanical Gardenにも近い。
B&B"ステラ・マリス"前で車の警報器を鳴らしてしまう場面
1998年 カンヌ国際映画祭 男優賞受賞受賞（ピーター・ミュラン)
1999年度英国映画協会によるベスト100作品：91位にランクイン
Peter Mullan .... Joe Kavanagh
Louise Goodall .... Sarah Downie(Mayfield保健センター職員)David McKay .... Liam (Joeの甥)
Anne-Marie Kennedy .... Sabine(Liamの妻・ドラッグ中毒)
Scott Hannah .... Scott (Liamの息子)Gary Lewis .... Shanks(Joeの友人)
David Hayman .... McGowan(Liamが借金をした裏社会の実力者)
Lorraine McIntosh .... Maggie (Sarahの友人・同僚)
Carol Pyper Rafferty .... Rhona(Joeの昔の同棲相手)Sarahの友人Maggieを演じたのは、スコットランドのバンド元ディーコン・ブルーのLorraine McIntosh。
imdb.com/Title?0151691
www.scotlandthemovie.comBook(screenplay)
_My Name Is Joe_ Paul Laverty / Paperback / Published 1998
amazon.co.jp/amazon.co.uk
(1998年イギリス105分)
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