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シェイクスピア
『じゃじゃ馬ならし』The Taming of the Shrew


『じゃじゃ馬ならし』 La Bisbetica domata (1967)

『じゃじゃ馬ならし』 The Taming of the Shrew (1980)


■ Story

イタリアのパデュアの資産家バプティスタにはふたりの美しい娘がいたが、姉のカタリーナはとんでもない跳ねっ返りのじゃじゃ馬娘。しとやかな妹のビアンカには求婚者が次々とやってくるが、父親のバプティスタは姉の嫁ぎ先が決まるまでは妹の結婚を許さないと宣言する。そこへやってきた豪放磊落な変わり者ペトルーキオ。多額の持参金さえあれば多少のじゃじゃ馬でも構わないという彼は、反発するカタリーナと強引に結婚し、じゃじゃ馬ならしを始める。

一方で、美しい妹のビアンカに一目ぼれしたルーセンシオ。他の求婚者たちを出し抜いて、ビアンカ獲得作戦に乗り出すが・・・シェイクスピア初期の痛快喜劇。

 

コール・ポーターはこの作品をもとにミュージカル"Kiss me, Kate"を書いた。
*シェイクスピアの戯曲ではペトルーキオはカタリーナの名前を崩してわざと「ケイト」と呼び彼女を怒らせる。そしてわめきちらす彼女の口を無理矢理接吻でふさいでしまうのだ。その後何度か「Kiss me, Kate」という台詞が作中で効果的に使われている。


テキスト原文>>Complete Works of Shakespeare


■ 登場人物

Katharina(カタリーナ、キャサリン) .... Baptistaの長女。じゃじゃ馬娘。
Petruchio (ペトルーキオ) .... じゃじゃ馬Katharinaに求婚し妻にする。ベローナ出身
Baptista (バプティスタ) .... パデュアの資産家。カタリーナとビアンカの父
Bianca (ビアンカ) .... バプティスタの次女。カタリーナの妹
Lucentio (ルーセンシオ) .... 大商人ヴィンセンシオの息子。ビアンカに一目ぼれ。
Tranio (トラニオ) .... Lucentioの従者
Biondello (ビオンデロ) .... ルーセンシオの従者
Vincentio (ヴィンセンシオ) .... 大商人。ルーセンシオの父親。
Grumio (グルミオ) .... ビアンカの求婚者
Hortensio (ホーテンシオ) .... ビアンカの求婚者だったが諦めて未亡人と結婚。ペトルキオの友人
The Widow (未亡人) .... ホーテンシオと結婚する
Gremio (グレミオ)
The Priest(司祭)
Pedant (学者)
Tailor (仕立て屋)
Haberdasher (小間物商)
Nathaniel (ナサニエル) .... ペトルキオの従者
Philip (フィリップ) .... ペトルキオの従者
Gregory (グレゴリー) .... ペトルキオの従者
Curtis (カーティス) .... ペトルキオの従者
Philip (カーティス) .... ペトルキオのいとこ


『じゃじゃ馬ならし』 La Bisbetica domata (1967)

監督・脚本:フランコ・ゼフィレッリ
脚本:Suso Cecchi D'Amico / Paul Dehn
音楽:ニーノ・ロータ

衣装、セットも豪華絢爛なゼフィレッリによるシェイクスピア絵巻。
美しい顔で荒れ狂うゴージャスなE・テイラーと、それをいとも簡単に御してゆくR・バートンの掛け合いが楽しい。リチャード・バートンとエリザベス・テイラーは当時夫婦だった。1964年から1974年まで夫婦で、離婚後また1975年に再婚するも一年で破局。バートンはイギリス人。テイラーは両親はアメリカ人だが、ロンドン生まれで幼少期をイギリスで過ごした。

■Awards

1967年 米アカデミー賞2部門ノミネート
美術監督・装置賞、衣裳デザイン賞

1968年 英アカデミー賞2部門ノミネート
Best British Actor(Richard Burton)、Best British Actress(Elizabeth Taylor)

1968年 ゴールデン・グローブ賞2部門ノミネート
Best Motion Picture - Musical/Comedy
Best Motion Picture Actor - Musical/Comedy(Richard Burton)

■キャスト

Elizabeth Taylor .... Katharina
Richard Burton .... Petruchio
Michael Hordern .... Baptista
Natasha Pyne .... Bianca
Michael York .... Lucentio
Mark Dignam .... Vincentio
Alfred Lynch .... Tranio
Cyril Cusack .... Grumio
Victor Spinetti .... Hortensio
Roy Holder .... Biondello
Alan Webb .... Gremio
Bice Valori .... The Widow

(1967年 米=伊 122分)

国内盤DVD発売中(発・販:SPE)

Sound
Video


『じゃじゃ馬ならし』 The Taming of the Shrew (1980)

制作・監督:Jonathan Miller
音楽:Stephen Oliver

BBC制作作品。(NHKで放映)舞台劇的に、すべてセットの中で演じられている。ジョン・クリーズのモンティ・パイソン時代を彷彿とさせるキレた演技が面白い。

■キャスト

John Cleese .... Petruchio
Sarah Badel .... Katherine
John Franklyn-Robbins .... Baptista
Susan Penhaligon .... Bianca
Simon Chandler .... Lucentio
Anthony Pedley .... Tranio
Frank Thornton .... Gremio
Jonathan Cecil .... Hortensio
David Kincaid .... Grumio
Harry Waters .... Biondello
John Barron .... Vincentio
Joan Hickson .... Widow

Sarah Badel・・・『ダロウェイ夫人』で年老いた主人公の幼なじみを演じている。

(1980年 イギリス 127分)

国内版ビデオ:ポニーキャニオン(現在廃盤?)


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