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タイトル*ね


『ネイキッド』 Naked (1993)

監督・脚本:マイク・リー Mike Leigh

Story

ジョニーは昔のガールフレンドのルイーズを頼って、車を盗みマンチェスターからロンドンにやってくる。ところが彼はルイーズのルームメイトのソフィーと意気投合、まもなくベッドイン。ルイーズと気まずくなったジョニーは、ひとり夜の街を刹那的に彷徨う。毒舌を吐き、黙示録や自らの哲学を語り散らす。ジョニーがいない間にルイーズのもうひとりのルームメイトの知り合いだという身なりの良いヤッピー風の男ジェレミーがやってきて、ソフィーと関係を持つ。しかし彼はその異常な本性を見せはじめ・・・。

暴力、麻薬、レイプ・・・夜の街を刹那的に彷徨う男の焦燥感や孤独がひりひりと伝わってくる。

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紅茶のある風景

イギリスらしく、マグカップに四角いティーバッグを入れて飲んでいる
ウェイトレスの部屋にPGTipsが。

 

Awards

カンヌ国際映画祭:監督賞・主演男優賞(デイビッド・シューリス)受賞

 

ロケ地

Lina Stores Ltd, London

SOHOにあるデリカテッセン
18 Brewer Street, London W1F 0SH

St Mark's Church Dalston, London

33 St. Mark's Rise, London E8 2NL

 

キャスト

David Thewlis .... Johnny (マンチェスター出身・カトリック・27歳)
Lesley Sharp .... Louise(Johnnyの女友達)
Katrin Cartlidge .... Sophie (Louiseのルームメイト・麻薬常用者)
Greg Cruttwell .... Jeremy(変態っぽいヤッピー)
Claire Skinner .... Sandra(Louiseのルームメイト看護婦・カトリック・アフリカ旅行中)
Peter Wight .... Brian (夜警・昔アイルランドに住んでいたと)
Ewen Bremner .... Archie(夜の街で会ったスコットランド人・チック症)
Susan Vidler .... Maggie(夜の街で会ったスコットランド人・Archieの友達)
Gina McKee .... カフェで働く女の子

参考資料とソフト

imdb.com/Title?0107653

輸入版VHS

(1993年 イギリス 126分)


『ネス湖伝説』Loch Ness (1995)

監督:John Henderson

Story

雪男探検に3年も費やしたことで学会の笑いものになり、パッとしない毎日を過ごしていたアメリカ人研究者デンプシーは、上司であるMercer教授にネス湖に怪物がいないことを証明する調査に行くよう命じられる。湖で死んだ前任者のDr. Abernathyの調査助手を務めていたAdrianが引き続きDempsyの助手としてついてくれることになった。

ネス湖畔でであった不思議な少女イザベルに誘われて彼女の母親が経営するパブ兼ホテルMoffat Armsを訪ねるが、宿泊の方はシーズン・オフで休業中と断られ、結局無理を言って1泊90ポンドという法外な値段で泊めてもらうことにする。ネッシーを水の精と呼んで親しみを持っている村人たちは、怪物の存在を否定しようと最新機器を揃えて乗り込んできたデンプシーにいい顔をするわけはない。アンディには約束の倍の値段で船を借りる羽目になり、取締官に脅され、狂人ゴードンからは罵倒され、二隻の船に体当たりされるなど地元民の妨害工作にも遭う。

ソナーで湖底を探索して大きな生物がいないことを証明したが、アバラシー博士の遺品のカメラから怪物の写真が出てくる。最初は険悪な態度だった宿の主人Lauraともしだいに愛し合うように。ある日デンプシーを慕う霊感の強い少女イザベルの助けを借りて、怪物を探しに出かけるが・・・

 

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スコットランド最初の夜のホテル

UFOを研究している学者などで大賑わいで、デンプシーには非常に居心地が悪かった。部屋毎にタータンの色が違うというスコットランドらしいもので、バグパイプの演奏がどこからか聞こえてくる。

パブMoffat Arms

イギリスの田舎ではこのようにパブが宿屋を兼営していることも多い。インヴァネスあたりで一泊90ポンドとはあまりにも高い。(普通はシングルで15ポンドくらいでは?)
主人のローラが席を外していた時に客が勝手にハンドポンプでビールをついていたりする。
デンプシーがイザベルに誘われた夕食のメニューは、ハギス(羊の内臓や穀物などを腸に詰めたスコットランドの名物料理)。

ネス湖水上取締官

「我々は馬のたてがみに生首をぶら下げて戦ってきたケルト人の子孫だ!」イアン・ホルム演じるこの取締官は、湖を愛する誇り高いケルト人。ロンドンにはこれまで一度しか行ったことがなく、デンプシーを説得するためにインターシティ(鉄道)の食堂車までは追いかけてきたが、話が済むとそのまま引き返した。湖の警備をする時はイギリス人の愛するワックスド・ジャケットを着ている。(イザベルも子供用のワックスド・ジャケットを着ているシーンが。)

 

ロケ地

Loch Ness, Scotland

Eilean Donan Castle, Kyle of Lochalsh, Scotland

(城の地下でネッシーを見る場面で、Urqhuart Castleの代わりに使用)

Diabaig Village, North Loch Torridon, Scotland

(ホテルや村の場面)

Loch Torridon, Scotland

The Coppid Beech Hotel, Bracknell, Berkshire

(John Nike Way, Bracknell Berkshire RG12 8TF)

The Natural History Museum, London

(自然史博物館・ネッシー発表会場として)

 

キャスト

Ted Danson .... John Dempsey(アメリカ人研究者)
Joely Richardson .... Laura (パブMoffat Armsの主人)
Ian Holm .... Water Bailiff 1932年からずっとネス湖水上取締官
Harris Yulin .... Dr. Mercer Dempseyの上司・教授)
James Frain .... Adrian Foote (調査助手)
Keith Allen .... Gordon Shoals (ネス湖畔に16年住んでいる狂人)
Nick Brimble .... Andy Maclean Dempseyに船を貸した男・Lauraに気がある)
Kirsty Graham .... IsabelLauraの娘)
Phillip O'Brien .... Dr. AbernathyDempseyの前任者)

(1995年 アメリカ)


『熱砂の日』Heat and Dust(1982)

Story

英国人女性・アンは、1920年代の英国支配下のインドで太守と恋に落ち行方をたった祖母の妹・オリヴィアの消息を追って、1982年にインドを訪れた。当時太守のお気に入りだった英国人ハリーとコンタクトをとり、オリヴィアのドラマティックな生涯に思いを馳せるアン。やがてインドの持つ神秘的なエネルギーと魅力に引き込まれていった彼女は、いつのまにかオリヴィアと同じような生き方をしている自分に気付く・・・

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1920年代のインド駐在員とその妻が構成するイギリス人社会・・・どこに行っても本国の習慣を持ち込んでいるようだ。銀のティーセットを使ってトレイに盛られた菓子をつまみつつ談笑する外交官夫人、窓枠にはボーダー状にステンシルで飾りを・・・

外交官たちを宮殿に招いてもてなす太守は、自分の楽隊(もちろんインド人)にバグパイプで「God Save The King(イギリス国歌)」などを演奏させたりする。

イギリス人支配に対するインド人の暴動や窃盗団の横行とそれを陰から後押ししている太守・・・植民地時代も末期になりあちこちで歪みが生まれている様子が分かる。

1975年にブッカー賞を受賞した作品を原作者のジャブヴァーラ本人が脚本家した。英国アカデミー賞脚本賞・英国映画批評家協会脚本賞を受賞。

ロケ地

Richmond Park, Surrey

キャスト

ジュリー・クリスティー(アン)、グレタ・スカッキ(オリヴィア)、Christopher Cazenove(オリヴィアの夫ダグラス)、シャーシー・カプール(インド太守)

1982年 イギリス 130分)


『ネフュー』The Nephew (1998)

監督:Eugene Brady
脚本:Jacqueline O'Neill / Sean P. Steele

Story

20年前に家出同然にアメリカにわたって音信不通となっていた妹の死をきっかけに、Tonyはその息子チャドをニューヨークからアイルランドの小島イニシュダラに引き取ることにする。やってきた甥っ子はなんと黒人とのハーフ。驚きと好奇心に溢れた村人たちの中で、チャドはパブの主人ジョーの娘エイスリンと親しくなってゆく。ところが叔父のTonyとジョーとは犬猿の仲。昔、チャドの母親をめぐって確執があったようなのだが・・・

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クロムレック(Cromlech)

チャドたちが訪れていた丘の上の遺跡「クロムレック」。クロムレックとは古代の墓や、ストーン・サークルなどの遺跡を指す言葉。
ケルト文化に深い関わりがある言葉のようで、同じくケルト文化圏であるウェールズ語でcrwm"arched"llech"flat stone"を指すとか。

参考:Encarta World English Dictionary

パブの様子

壁にはGuinessの看板、カウンターにもGuinessのパブタオルと、アイルランドのパブらしさ満点。老若男女が集っている。バックヤードの調理場も意外に広いようだ。

70年代の風俗

チャドが通されたのは、20年前にカレンが出ていったままになっている部屋。当時流行ったエルトン・ジョンの「グッバイ・イエロー・ブリック・ロード」のレコードや、70年代らしいサイケな色遣いの洋服がたくさんクロゼットにかかっている。

NYでの暮し

アメリカにわたったカレンは結婚して、ニューヨークのヘルズ・キッチンで酒屋を営んでいたらしい。ヘルズ・キッチンはアイルランド移民の多い街。スラム街のようにあまり治安は良くない。

アイリッシュ音楽

まるで『ウェイクアップ・ネッド』のように、宝くじに当ったショックで昇天してしまった不幸な"ラッキー・ミック"。その葬式に出席したチャドは、母親に習った伝統的なアイルランドの歌を歌って皆を驚かせる。NYのアイルランド移民の町に住んでいた彼は、色は黒くても心はアイリッシュ。周りの人々がフィドルなどでそれに合わせて演奏し出すところが感動的。

ジェイムズ・ジョイス

トニーの家にはTVがない。退屈したチャドに、トニーはジェイムズ・ジョイスの小説『ユリシーズ』を手渡す。ジョイスはダブリン生まれの作家で、代表作には『ダブリンの市民』などがある。

>>『ノーラ・ジョイス 或る小説家の妻』 Nora (2000)

郵便局

ブレンダが経営する郵便局は、よくある雑貨屋を兼ねているタイプ。店先にはキットカットやTimeoutなどのチョコバーがいくつも並んでいる。

チャドの作品

チャドが描いていた作品の数々は、アイルランド人画家James Hanleyの手によるもの。

カトリックの倫理

「婚前交渉は大罪だ」というトニーの台詞に端的に表れているように、カトリックの倫理観はかなり保守的。ましてや結婚前に妊娠してしまうなんてとんでもない。

『サークル・オブ・フレンズ』 Circle of Friends (1995)でも主人公が大好きな男の子とはじめてベッドを共にする時に「ああ、神さま。私は罪を犯します」という台詞がある。

村の人々はみな熱心なカトリック信者のようで、日曜日のミサには教会に集まり祈りを捧げる。結婚式と葬式の時くらいしか教会に行かないイギリスのプロテスタントとは大違い。

 

ロケ地:アイルランド

カレンからジョー宛ての手紙を見ると、Inishdaraは「Co. Cork」となっていたので、そのあたりにある島が舞台なのだろう。

Powerscourt House, Enniskerry, Co. Wicklow

 

 

キャスト

Hill Harper .... Chad (Tonyの甥)
Donal McCann .... Tony Egan (Chad
の母カレンの兄)
Pierce Brosnan .... Joe Brady (
パブの主人・カレンの昔の恋人)
Sinead Cusack .... Brenda O'Boyce (
郵便局経営・カレンの親友)
Aislin McGuckin .... Aislin Brady(Joe
の娘)
Lorraine Pilkington .... Rachel (Aislin
の親友)
Luke Griffin .... Peter O'Boyce(Brenda
の息子)
Phelim Drew .... Patsy (Tony
の農場で働く男)
Niall Toibin .... Sean (
郵便配達夫)

この作品がDonal McCannの遺作となった。
制作に名を連ねているアイルランド出身の俳優ピアース・ブロスナンは、故郷への思いからこの作品をプロデュースしたという。

(1998年 アイルランド 105)


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