UK雑記帖

Page Three Girlって何? 〜イギリスの新聞〜


 

イギリス人に「新聞は何をお読みですか?」と尋ねれば、だいたいその人の階級や政治的スタンスが想像できる。

現在のイギリスで最大の部数を誇っている新聞と言えば、王室スキャンダル報道で有名な「ザ・サン」紙だ。 一番娯楽的要素が強く、ちょっと右翼がかっていて、ワーキングクラスの味方。 「フィッシュ&チップスはサンで包むと一番美味しい」と言い切る人までいるほど、庶民に親しまれている同紙だが、知識階級に属していること自認する人はまず読まない。…というより、たとえ読んでいても「そんなもの触ったこともない」という態度に徹するのがおもしろいところだ。

庶民向けの新聞か、中・上流階級向けの新聞かは、紙面のサイズでわかる。 すなわち、タブロイド判が労働者向け、大判(朝日・読売サイズ)がアッパークラス向け。 大判で薄いピンク色の新聞はイギリスの日経新聞「フィナンシャル・タイムズ」…読んでいるのはビジネスマンだろう。

この章のタイトル「Page Three Girl」の意味が分かる人は、きっと「The Sun」や「 Daily Miller」を手にしたことあるに違いない。 このあたりのタブロイド紙は表紙を一枚めくったところ、つまり3ページ目に、毎日女のコのグラビアがどど〜んと載っていて読者の人気を集めているのだ。 友人の婉曲な表現を借りれば「ほとんど衣服を着けていない女性の写真(=photos of women with hardly any clothes on)」 …この婉曲さがまさにイギリス人だと、こみあげてくる笑いを堪えるのにずいぶん苦労した。


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