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ホット・クロス・バンズ(Hot Cross Buns)


 

キリスト教圏でクリスマスと並ぶ最大のお祭りイースター(復活祭)は、春分以降の満月の後の最初の日曜日。Good Fridayの朝食にいただくホット・クロス・バンズのレシピをご紹介します。

私も子供の頃からマザー・グースの唄の「Hot Cross Buns, Hot Cross Buns, One a penny, Two a penny, Hot Cross Buns♪」というフレーズを聴くたびに、このふっくらした十字飾りのついたパンを想像して楽しい気分になったものです。この歌詞は、19世紀ロンドンの物売りの口上がもとになっているとか。

イースターについて:
イースター前の40日間は、レント(四旬節)という断食と祈りの期間で、特に最後の一週間は
Holy Week(聖週間)と呼ばれ、その週の金曜日=Good Friday(キリスト受難の日)に、このホット・クロス・バンズを食べる習慣があります。
ちなみにレントが始まる前日は、
Pancake Day(パンケーキの日)といって、断食に入る前においしいパンケーキを食べることになっています。もっとも現在では断食の習慣の方は廃れて、パンケーキを食べる行事だけが残っているのですが。

 

Ingredients

(分量は12個分)

強力粉・・・450g
ドライイースト・・・15g
砂糖50g
塩・・・小さじ1
スパイス類(シナモン、ナツメグ、クローブ、オールスパイスなど)・・・大さじ1
牛乳・・・150cc
水・・・50cc
卵・・・1個
バター(柔らかくしておく)・・・50g
ドライフルーツ類・・・100g
(レーズンを中心に、カラント、レモン&オレンジピールなど。細かく刻んでおく)

[十字の飾り部分]
薄力粉・・・大さじ3
バター(冷しておく)・・・25g
冷水・・・大さじ1

[つや出しシロップ]
砂糖・・・大さじ2
水・・・大さじ2

Process

  1. 牛乳と水を合わせて軽く(人肌程度に)温め、ドライイースト、砂糖、塩を加えて溶かす。さらに解きほぐした卵を合わせて良く混ぜる。
  2. 台の上に粉をふるって山形に盛り上げ、スパイス類を加えて中央をくぼまる。その穴に1の液体を注ぎ、穴の内側から山を少しずつ崩し混ぜていく。
  3. 全体がまとまったら、台の上で滑らかになるまで力強くこねる。手につかなくなってきたら柔らかくしたバターを少しずつ生地に加えて、ドライフルーツ類を混ぜ込みさらにこねる。(なぜバターを後から加えるのかは下記参照)
  4. 表面を張らせて丸くまとめ、バターかサラダ油を薄く塗ったボウルに入れラップをかける。暖かい場所で約1時間、生地が約二倍の大きさになるまで発酵させる。(一次発酵)
  5. 膨らんだ生地を少し押してガスを抜き、12等分して丸めたものを、天板に充分に間隔をあけて並べる。ナイフで中央に軽く十字に切れ目を入れ、濡らしたふきんをかけ暖かいところでさらに40分発酵させる。(二次発酵)
  6. 十字飾り用の生地を作っておく:ふるった薄力粉に冷やしたバターを入れ、指先でポロポロのそぼろ状になるように混ぜ合わせる。(=rubbing/スコーンの生地を作る時の要領で。) そこに冷水を加えてまとめ、冷蔵庫に入れて約30分休ませる。
  7. 二次発酵が終わる時間を見計らってオーブンを220℃に温めておく。
    十字飾り用の生地を細い紐状にして(薄く延ばしてから細く切る)、二次発酵が終わった生地の割れ目に、軽く濡らして十字に貼りつけ、220℃に温めたオーブンで約15分焼く。
  8. 砂糖を同量の水で煮溶かして照り出し用のシロップを作っておき、焼きあがったバンズが熱いうちに表面に塗ってツヤを出す。

 

Can't cook? Won't cook?

ふっくらしたバンズを焼くには、とにかくしっかり生地をこねるべし!足を前後に開いて上半身全体を動かすと力が入ります。

ちゃんと膨らむ生地を作るには、きちんと強力粉のグルテン(粘りがあって良く伸びる組織)を形成させること。バターなどの油分は最初から加えるとこのグルテンの形成を阻害してしまうので、ある程度こね上がってから加えた方が、初心者には作りやすい。

 


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