Remembrance Day (Armistice Day) - Poppy Day

イギリスでは毎年11月11日の午前11時に2分間の黙祷が捧げられる。これはフランス北部コンピエーニュ(Compiegne)で第一次大戦の停戦協定に署名がなされたのが、11月11日の午前5時、そして休戦協定(Armisitice)がその6時間後の午前11時に発効したことによる。 "Great War"と呼ばれた第一次世界大戦は、イギリス人の心に深い傷痕を残した。(おそらく第二次大戦よりも)

1919年5月、London Evening Newsに掲載された、ジャーナリストEdward George Honeyの手紙が、当時の国王ジョージ五世の目に留まり、同年11月7日に"11日当日は黙祷を捧げること"と発表された。以来、例年ホワイトホール地区にある記念碑(セノタフ = The Cenotaph)の周りに王室関係者や政府要人が集まって、戦没者を慰霊する儀式が行われ、退役軍人によるパレードが行われる。

11月11日に最も近い日曜日は「Remembrance Sunday」と呼ばれ、教会では戦没者を慰霊する礼拝が行われる。

この式典でLaurence Binyon (1869-1943)による詩が朗読されることが多い。

'For the Fallen' by Laurence Binyon

They shall grow not old, as we that are left grow old:
Age shall not weary them, nor the years condemn.
At the going down of the sun and in the morning
We will remember them.

 

赤い芥子の花(フランダース・ポピー)

BBCのアナウンサーたちをはじめとして、イギリスではこの時期に胸に赤いポピーの花をつけている人が多い。 これは「赤い羽根共同募金」のようなもので、1921年にRoyal British Legion(英国在郷軍人会)が、戦没者への募金を集めるために赤いポピーを売ったのが始まり。最も戦闘が苛烈を極めた西部戦線(フランドル戦線)では、夥しい数の兵士が命を落としたが、そんな激戦地の後にはきまって驚くほどたくさんのポピーの花が咲くのだった。 ポピーの種は地中深くある時は休眠状態だが、塹壕を作ったり軍靴で踏まれることによって地表に出て花をつける。特にフランドル地方Ypres(ベルギー)では、かつてないほどたくさんのポピーが咲いたという。#ちなみに猛毒の「マスタード・ガス」は別名「yperite」とも呼ばれるが、これはこのイープル(Ypres)で使用され、多大な犠牲者を出したためにこの名が付いた。

カナダ人将校John McCrae少佐はフランドルで命を落とした親しい兵士の死を悼み、有名な「In Flanders Fields」という詩を書き、イギリスのPunch誌に掲載され評判になった。

'In Flanders Fields' by Major John McCrae

In Flanders fields the poppies blow
Between the crosses, row on row,
That mark our place; and in the sky
The larks, still bravely singing, fly
Scarce heard amid the guns below.

>>>赤いポピーが登場する映画

 

参考資料とリンク

Poppy Day
www.poppy.org.uk

The Royal British Legion
www.britishlegion.org.uk

BBC
www.bbc.co.uk


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