シーズン・チケットという映画を見ましたが、紅茶の出てくるシーンが多いのでメールします。ネタバレあり。 舞台はニュー・キャッスル。
小柄で頭の切れる15歳の少年ジェリーと体は大きいけどどんくさいスーエルの2人は学校に行かず、サッカーのシーズンチケットを手に入れようと、廃品回収から物乞いまで・・・。ドラッグもお酒もタバコも知っていて、犯罪にまで手を染めようかという2人。
・父(祖父?)と2人暮らしのスーエルは、モーニングティーをベッドまで持ってきてもらって、一口飲み、げんなり。その紅茶は水でいれられていたのです。
「お湯は別の蛇口だよ」と指定しているところをみると、マグに直接蛇口から水を注いだらしい・・・。老人はどうもボケ気味で、そのあとクリスマスにターキーを焼く(実はこの映画クリスマスのある風景も出てきます)のですが、スタッフィングにクリスマスプディングをつめてしまったりします。
・ジェリーが社会福祉委員の人と交わした約束で、無理やり2週間だけ登校することになった学校で、「はじめて」について話をする場面では「はじめてサッカーを見に行った日」について語ります。「5歳か6歳で、ハーフタイムに父が紅茶を買ってくれた。砂糖は2つ、ミルクたっぷりの。今までで一番おいしい紅茶だった」と。寒い日で父が上着をかけてくれ,寒くないかと何度も聞いてくれたその父が寒そうだった・・・という貧しいながらも心の交流を感じる話なのですが、これは実はスーエルの思い出。ジェリーの父は、家族に暴力をふるいまくり、父から逃げるため母と子供たちは住所を転々とするのに追いかけてきては家財道具(ヤカンまで)奪っていくようなアル中の馬鹿おやじ。
登校の条件としてもらった、サッカーチケットは、実は自分たちのごひいきの最大のライバルチームのサポーター席。行く気をなくしかけたものの、スタジアムの雰囲気にのまれ、観戦に。盛り上がる客席の中、おとなしく紅茶をすすりながら座っている2人。
・ラストはある活動をする2人が建物の階段を上っていきます。1階上るごとに、別の場所では紅茶の準備が進みます。最後の階に着いたとき、お茶と素敵なことが2人を待っています。
(by pokichiさん・2001/4/15)
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