Biburyのます養殖場とチャリティ・オープン・ガーデン

バイブリーは、ヴィクトリア朝時代の芸術家ウイリアム・モリスがかつて「イギリスで最も美しい村」と褒め称えた場所である。村の中央を川が流れ、透き通った水の中に無数の魚が泳いでいるのが見える。 はちみつ色のこの地方独特の石造りの家が軒を連ねている、最もコッツウォルズらしい村の一つだろう。ただ、この日は日曜日でイギリス各地からもたくさんの観光客が来ていてかなり賑やかだった。

B&Bの看板B&B(一泊朝食付きの宿)の看板を見つけて部屋を見せてもらう。 部屋も清潔で値段もまあまあだったので(二人で5,000円ちょっと)ここに決め、先ほど買ったマンゴーの皮をむいて食べてから荷物を置いて村を見に行く。(旅行にはポケットナイフを持っていると何かと便利だ)

ここには大きなます養殖場があり、ちょっとした名所だ。大きなますが池を泳ぎまわり、えさ(ドッグフードみたいなもの)をやって遊べるようになっている。小さな子供を何人か連れたお母さんは、子供たちに引き綱をつけていた。 何をしでかすかわからない年頃の子供たちだから、目を離した隙に池にでも落ちたら大変だからだ。(こちらでは子供に散歩ひもをつけている人を時々見掛ける。)私たちはある計略を胸に秘め、ます用の餌を少し持ち帰ることにした。

Red_cross_Open_garden来る途中に綺麗な庭があったので、行ってみることにした。 入り口にいる老婦人に聞いてみると、今日は赤十字のチャリティーのために綺麗な庭をいくつか特別公開しているらしい。 私たちも入場料を払って赤十字マークのシールをもらい、手入れの行き届いた美しい庭をいろいろ見て回ることにした。

どこでも老人たちが庭造りについて楽しく議論してたり、写真を撮ったりうっとり眺めたりしている。 イギリス人は本当に庭造りが好きな人が多い。 「色の配置が素敵ねえ」とかつる薔薇とクレマチスの絡ませ方とか話し合っているようだ。 オールドローズ、野生の芥子、クレマチス、百合、アザミ、ラヴェンダー、ありとあらゆる花が咲き乱れていた。

夕食は近くのホテルがやっているレストランでとった。 いい季節なので、庭にテーブルを出しているのだ。 (後になって考えてみればレストランと名のつくところで食事したのは今回の旅行でこれ一回だけだった。) ますで有名な村なので、ニジマスのムニエルなどを食べている人が多かったようだが、私たちは芦ノ湖で毎週のように釣ってくるニジマスを食べ続けていて、ますにはいささか食傷気味だったため、他のものにした。

ナショナルトラストが保存しているArlington Rowと呼ばれる一角は、夕日を浴びるとより一層美しく輝く。 夕日といっても午後9時過ぎ。 緯度の高いイギリスでは日が長いのだ。


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