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5日目:保存鉄道、カントリーハウス

高速道路で渋滞に巻き込まれる

スタンデンを出てA22から高速道路M25へ。M25はロンドンの周りをめぐる環状道路で交通量も多い。電光掲示板に混雑している旨表示されていたのを見て途中で高速から降りる出口は大混雑していた。
さらに進むと今度は事故のためジャンクション10〜11間が閉鎖される旨の告知。これは困った、次の出口で降りなければ。

ところがその頃から急に車列のスピードが鈍り始め、ついには全く動かなくなってしまった。これでは最寄りの出口から逃げることもできない。15:30〜16:30迄の約1時間ほとんど動きが無かったので、私は諦めて日記を書いていた。「ああ、クリブデン到着が遅くなったらプールで泳げなくなってしまう…」とそればかり考えながら。

16:30頃にふいに動き出したが、非常にノロノロ。携帯でおしゃべりに興じていたり、雑誌か本を読んでいる運転手は進んでいることに気付かずアクセルを踏まないため、前の車との車間が開いた所にどんどん割込みされてしまうので、後ろから見ていて非常にいらいらさせられる。

16:55頃に事故現場を通過、やっと渋滞は解消した。この日はまだ余裕があったから良かったものの、もし最終日にヒースローに向かう直前に渋滞に巻き込まれて飛行機に乗り遅れたら・・・と考えるとぞっとする。

本来ならスタンデンから目的地のクリブデンまで81マイル、1時間20分ほどで到着する予定だったのだが、大幅に遅れてしまった。

クリブデン(Cliveden):イギリス屈指のカントリーハウス


Cliveden
やっとクリブデンに到着した時には既にナショナルトラストの見学者用の門は閉まっている時間だったが、ぐるっと横に回ったところにある宿泊客や出入り業者用の門から入った。

クリブデンはイギリスでも最高のお屋敷のひとつと称えられる5つ星のカントリーハウスホテル。土屋守氏の著書『英国カントリーホテルの休日』の中にも、クリブデンは数あるカントリーハウスホテルの中でも別格の扱いを受けていると紹介されている。
ナショナルトラストのプロパティのひとつとして一部を一般見学者に公開している(宿泊客は一般見学者に公開されていないエリアにも入れる)。

1666年に第二代バッキンガム公爵によって建造され、その後オークニー伯爵、フレデリック皇太子(英国王ジョージ二世の息子)、サザーランド公爵、ウェストミンスター公爵、アスター子爵・・・と王族や大貴族たちが所有していたテムズ川を見下ろす376エーカー(約46万坪)の大邸宅。過去に2回火事で焼失しており、現在の建物は1851年にサザーランド公爵が建てたもの。設計はロンドンのウェストミンスター宮殿(現在の国会議事堂)の建築家として知られているSir チャールズ・バリー。そんな由緒ある邸宅をホテルにしてしまったのだから贅沢なものだ。

Cliveden
Taplow, Maidenhead, Buckinghamshire SL6 0JA
http://www.clivedenhouse.co.uk/

部屋はデラックスダブル、朝食付き522ポンド/部屋 (税込)
宿泊料の他にナショナルトラストの入園料が掛かるが、ナショナルトラストツーリストパスを持っていたので無料になった

ナショナルトラストの見学時間終了後だったので静かなものだ。建物の正面に宿泊客の駐車スペースがあったので車を停めると、中からフットマンが出てきて荷物を運んでくれた。ここの従業員が「フットマン(従僕)」と呼ばれているというところもイギリスの伝統的な貴族文化の現れではないか。
まずGreat Hallに通されソファでしばし待つ。タペストリーや甲冑をが飾られている豪華な空間だ。Great Hallでは遅めのアフタヌーンティーを楽しんでいる客もいた。

「ご希望通りの良い部屋がご用意できましたよ」 案内された部屋はまさに私好み。最上階の3階(英国式2nd floor)にある広々とした部屋。予約時に伝えた希望は「両翼部分(wing)ではなく建物本体にある、英国的なクラシカルなインテリアの部屋」。カントリーハウスやお城をホテルとして運営している場合、建物本体にある客室と 別棟や増築部分の客室(元は厩や召使部屋だったりする)の間には雲泥の差があるから注意が必要だ。せっかく良いお屋敷に泊まってもベッドルームが元召使部屋では天井も低いし造りも安っぽくなってしまう。従って、部屋にいくつかランクがある場合は一番下のクラスの部屋は避けた方が賢明。


よじ登るのが大変なほど高いキングサイズのベッド(天蓋付き)

重厚なバランス付カーテン、ドレッサー(上にコットンと綿棒が置いてある)
 
書き物机。部屋には油絵や水彩画等多数飾られている
 
ミネラルウォーターは高級銘柄HILDON 750ml スティルとスパークリング各1本。さくらんぼ、クッキー、杏とクランベリー。アイスペールも
 
雑誌も色々(高級ホテルにはTATLER誌が必須か)
 
広いウォークインクロゼットは収納力抜群
 
部屋からバスルームへの扉
 
大きなバスタブ、便座は木製、絨毯敷き
お湯の出が良くすぐにたまった
 
洗面台
 
バスローブ、バスタオル、ハンドタオル、スリッパ。
体重計も用意されている
 
アメニティは英国王室御用達Asprey
http://www.asprey.com/
 
部屋からの眺め
 
部屋からの眺め
 
部屋からの眺め


この部分に宿泊していた(最上階、窓3つ分)


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