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スコットランドのTVドラマシリーズ『刑事タガート』


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  原題/邦題 ★Notable Guests/☆その他イギリスらしいところ
1 Killer
容疑者
☆ゲイの教授が容疑者に。相手は19歳の学生だったので、当時のイギリスの法律(同性間の最低同意年齢は21歳)に抵触していた。
2 Dead Ringer
誤認逮捕
9年前に妻殺しの罪で誤認逮捕された男が釈放される。 彼は莫大な補償金をもらい、その弟の赤ん坊が誘拐され・・・
3 Murder in Season
殺しの季節
離婚寸前のオペラ歌手の妻と政治家の夫。 妻の実家においてあったクルーザーが放火され、中から夫が連れてきた若い愛人の焼死体が発見される。 嫉妬に駆られた妻の犯行と思われたが・・・?

★オペラ歌手の父の担当医をKen Stott(IMDb)が演じる

(マクビティ警視登場。タガートに陰で"ビスケット(マクビティ・ビスケット)"といわれる)

4 Knife-Edge
ナイフの刃
イアン・グレンが怪しげな睡眠療法士と同居するかっこいいドラマー、スコットを演じる。

★アレックス・ノートンが鳩愛好家の肉屋の店員ジョージを演じる。

☆バラバラ殺人事件。死体はタータン生地(クランはマクドナルド)に包まれて遺棄されていた。

☆肉屋でハギスやブラック・プディングを作る場面がたくさん出てくるのがスコットランド的で嬉しい。

☆ディスコでカジャ・グーグーがかかっていたり、街角にポール・ヤングのポスターが貼られているところに時代を感じる。

5 Death Call
死の電話
アラン・カミングファン必見!彼がテディ・ベアを持った薬局勤めの青年を演じる。全裸シーンまであるのがカミングらしい。恋人はカトリック(名字が"Kelly"だし)という設定。

☆エディンバラ城前でロケ、小道具にリバティの紫のビニール・バッグも♪

(ケニー、証拠捏造で警察をクビに)

6 The Killing Philosophy
殺しの哲学
★年上のダンス教師に夢中になる大学生パトリックを演じたPhilip Dupuyは、『アナザー・カントリー』のかわいそうなマーティノー。

☆ゲイの軍人やグラスゴーのゲイ・バーが出てくる。

(ジャーディン初登場。)

7 Funeral Rites
悪魔の儀式
★コミューンのメンバーのひとりイアンを演じるのは、『マクベス巡査』のローリーことBrian Pettifer。

(ケニー再登場)

8 Cold Blood
冷血
☆グラスゴーのチャイナ・タウン、ロッホ・ローモンド(湖)が出てくる。

☆イギリスでは、ゴミを分別せず一緒くたに出す。

9 Dead Giveaway
決め手
☆タガート夫妻が引越しの際、新居のインテリアを検討しているところが面白い。

☆死体を発見したホームレスに、お茶代にと1ポンド札を渡している。1ポンド札が発行されているのはスコットランドだけ。イングランドではコイン。

☆ロンドンからやってきた悪徳アンティーク・ディーラー母子が登場。美しい陶器や家具、テディ・ベア(シュタイフのレアもの)は目の保養。

☆グラスゴーの地下鉄が登場。(Hillhead駅〜Kelvin Bridge駅)

10 Root of Evil
悪魔のルーツ
☆グラスゴーのガーデン・フェスティバルがでてくる。エディンバラ・ロケも。
11 Double Jeopardy
二重の危険
タガートとジャーディン、ミュンヘンに行く。ドイツの警官が「ソーキ・ストリートに行ったことがあるよ」というが、ソーキ・ストリートはグラスゴーの目抜き通りのこと。

『マクベス巡査』のアレックスことValerie Goganが登場。

12 Flesh and Blood
聖なる肉と血
☆クリスマス前の華やいだ街の様子が。ジャーディン巡査部長らがパーティで髪の王冠をかぶってはしゃいだりする。彼は毎年Queen's Speachを楽しみにしているらしい。タガートはクリスマス・プディングを食べたり、七面鳥のスタッフィングを手伝ったりする。

☆グラスゴー空港ロケあり。

☆北アイルランド行きのバンを襲ったら積み荷は爆薬だった…!アイルランド人やIRA、Irish Pubなどが登場。エア・リンガスも出てくる。

☆トールキンの「指輪物語」にちなんだ宝捜しゲームが。

13 Love Knot
愛のきずな
タガートとジャーディン、サザーランド地方にあるひどいB&Bに泊まる。Midgeにかまれる。グラスゴーのKelvin Hallやグラスゴー空港も登場。教会を「kirk」と表現するのもスコットランド的。

ユエン・ブレナー(登山クラブの中心的存在にある女性を慕う若者)
ピーター・ミュラン(登山クラブ・息子をベン・ネヴィスで亡くした男)
★ダグラス・ヘンシャール(バイク事故で入院中の青年)

のちにレギュラー・キャストとなるロス刑事を演じるヒュー・ロスが、被害者の元恋人としてゲスト出演

14 Hostile Witness
無実の自主犯
ロバート・カーライルが、若き政治家ゴードン・インゲリスを演じる。死刑復活推進党の候補者ジョアナが殺されたので、かわりに立候補する。

★精神科医役として『ウィンター・ゲスト』の老婆役などでしられる舞台女優サンドラ・ヴォー。

☆学校の宿題にリッチオとメアリー・スチュワートのことが出てくるあたりがスコットランドらしい。(メアリーとリッチオについてはこちらをどうぞ:『クイーン・メリー/愛と悲しみの生涯』)

(タガートの妻ジーンもグラスゴーの選挙に立候補する)

15 Evil Eye
呪いの眼
★宝石店を襲った三人組にジョン・ハナーとデイビッド・オハラ

☆流れ者(Tinker, Travellers)に対する差別も描かれている

16 Death Comes Softly
忍び寄る死
(ジャッキー・リード、制服組として登場)
17 Rogues' Gallery
犯罪ギャラリー
ピーター・ミュランがギャラリーに売り込みに来て断られたアーティストPeter Latimer役に。

☆タガート、庭で"McEwan"の缶ビールを飲んでいる

(ジャッキー・リード、私服刑事として着任)

18 Nest of Vipers
毒蛇の巣
ダグレイ・スコットが元研究所勤務で現在動物園の飼育係(蛇担当)という重要な役演じる。
19 Violent Delights
激しすぎる喜び
 
20 Double Exposure
二重露出
☆緑のユニフォームでおなじみ、地元の人気フットボール・チーム、セルティックスの試合がアリバイに
21 The Hit Man
ヒットマン
タガートの旧友をめぐる殺人事件。タガートは酢がかかっていないフィッシュ&チップスが気に入らないらしい。
22 Fatal Inheritance
死の遺産
☆郊外のヘルス・ファームに滞在しているタガート。リード巡査部長の差入れには、スコットランドの人気ビスケットHob-Nobsが。
23 Ring of Deceit
偽りの環
メカニックと呼ばれる連続殺人犯を追跡
24 Death Benefits
死亡給付金
保険金をめぐる連続殺人
25 Gingerbread
ジンジャーブレッド
☆イギリスらしいビンゴ大会の場面が

ジャーディン、ジャーナリストになっていたの昔の恋人に再会

26 Death without Dishonour
隠された死
☆アイルランド移民系のタクシー会社の抗争に、湾岸戦争当時の事件が絡んで・・・

タガートの娘がワイン・バーを開き、そこにやってきたオージー・ピアノ弾きがピーター・オブライエン(タガートの家に招かれてハギスを食べる)。出所したばかりの殺し屋がデイヴィッド・スコフィールド。

27 Instrument of Justice
正義と手段
★トミー・フラナガン(チンピラ役)

身柄保護を条件に供述を承諾した証人が襲われる。どうやら警察内部に内通者がいるようで・・・

28 Secrets
秘密
権威ある文学賞をめぐる思惑と陰謀
29 Forbidden Fruit
禁断の果実
不妊治療を行っていた医師の倫理にもとる行いと、連続殺人

ピーター・リビングストン再登場

30 Prayer for the Death
死者への祈り
(マクビティ警視、心臓発作で入院)
31 Hell Fire
地獄の業火
★グレッグ・ワイズ、ウィスキー王の息子役(容疑者)

黒魔術に絡む犯罪事件。

32 Black Orchid
黒い蘭
アンドリュー・ティアナン(催眠術にかかって殺人を犯す青年役)

(タガート役のマーク・マクマナス死去に伴い、ジャーディン警部を主役にした『新タガート』としてスタート。)

33 Legends
伝説
☆CalMac社のフェリーに乗る場面が。

☆マクビティー警視が容疑者マリーに尋問するときに、オスカー・ワイルドの『まじめが肝心』の台詞をもじる。「仲間を一人亡くすのは不運だが、二人となると不注意だぞ」

34 Devil's Advocate
堕ちた弁護士
ローラ・フレイザーが容疑者(最初に審問にかけられた女流画家サラ)の娘ルースの親友ミシェル役。泣き顔がlovely。

Gary Lewis:サラの夫ロイドが拘留された時に、彼の担当となった弁護士を演じる。

☆法廷の様子が出てきて興味深い。みな時代がかったかつらをつけている。

☆事件の鍵を握る精神科医アーガイルは、同性の恋人がいる。

35 Angel Eyes
天使の目
★『マクベス巡査』のTVジョンことRiachがゲイのバイオリニスト役。 同じく『マクベス巡査』のドクターことDuncan Duffが、ゲイ産業を手がける実業家。

☆"Attitude"のポスターが貼ってあるゲイ専門書店「Go West(ご存知、Pet Shop Boysもカバーしたゲイのシンボル・ソングのような歌から)」や、ブティック「Pink Pound(ゲイの購買力をあらわす)」。ディスコ、バーなど、イギリスのゲイ文化の一端が垣間見える。 電話相談のリーフレットにもピンクの三角が。

36 Dead Man's Chest
死者のトランク
☆"ペンザンスの海賊"の稽古・上演場面が。

☆古書店"Treasure Island"を経営するのは、元警視"スティーブンソン"氏。(注:『宝島』の原作者はスティーブンソン。)

☆ロケはエディンバラ近郊のSt. Abbs.(ジャッキーのおばが経営するパブ兼宿屋)

★『ロード・オブ・ザ・リング』のピピンことビリー・ボイドが、ジャッキーの従弟(パブを経営するジャッキーのおばの息子で、海賊に憧れる自閉症の少年)役で登場。

37 Apocalypse
黙示録
カルト教団にフレーザー潜入捜査。ジャーディンの弟も信者に。
38 Babushka
マトリョーシカ人形
ロシア人花嫁の斡旋についての事件
39 Berserker
戦士の秘薬
ボディビルダーの服用する筋肉増強剤に絡む犯罪。

『マクベス巡査』のアレックスことValerie Goganが教授の助手役で登場。

40 Out of bounds
秘密の小部屋
戦前にクリケットのバットで殺害された教師の遺骨が発見されたことから始まる、連続殺人事件。マクビティ警視が理事を務める名門パブリック・スクールが舞台。フレーザーものこ学校のOBで、運動音痴だった高校時代は体育教師にいじめられていたとか。

監督生たちの下級生に対するいじめが大きなテーマ。 監督生たちは先生の部屋でクラレット(赤ワイン)をふるまってもらえるなど特別待遇されており、自ら下級生を罰する権限があるが、時にそれが行き過ぎになることも。 『アナザー・カントリー』でもそうだったが、教師や監督生による杖打ちは上限が6回と決められているらしい。しかし、現在のイギリスでは公立・私立を問わず体罰は法律で禁止されている。

41 Dead Reckoning
アリバイの死角
元軍人大佐が主催する社会人向けのサバイバル研修機関に、ジャッキーが潜入捜査。 『マクベス巡査』で同じくサバイバル研修を請け負う元軍人を演じていたJames Faulknerが同じような役をやっているので笑える。
42 A Few Bad Men
悪い奴ら
軍隊が舞台。競馬の替え馬に関する疑惑と、北アイルランド駐留時代の謎。 ロス刑事登場
43 Lond Time Dead
永き眠り
不法滞在外国人を多く雇っているホテルが舞台。
44 Blood Line
血のつながり
女性殺人犯が出所し、彼女の親族が次々に殺されてゆく事件。渦中の女性は同性愛者。
45 For Their Sins
罪の意識
アイルランド系移民が多く登場。 カトリックの神父に国会する重要参考人、セルティックスを応援する少年、 初聖体拝領のためのドレスを娘に買ってやろうとする母親の姿も。
46 A Fistful of chips
隠された情報
"chips"といってもフライドポテトでなく、今回はコンピューター・チップスに関する犯罪。ロスの友人の情報屋が殺されるが・・・
47 Fearful Lightning
神の威光
落雷による感電死と見せかけた連続殺人。 心霊研究のグループが登場。 ジム・タガートの霊が事件を解決に導くか?
48 Ghost Rider
覆面強盗
警官の汚職、カジノ経営者、無実の罪を着せられ父を監獄送りにされた少女の復讐・・・
49 Skin Deep
美しさの裏側
フィットネス・クラブをめぐる殺人事件。
51 Wavelength
死を招くラジオ相談
フレイザー活躍
52 Football Crazy
レッドカード殺人事件
低迷が続くフットボール(サッカー)チームを巡る連続殺人事件。 チームの大株主役にBrian Pettifer。 ジャーディン警部、部下の婦警に恋心。
53 Fall in Love
恋におちて
ジャッキー、結婚する
54 Death Trap
死の罠
ジャーディン警部、殉職

 

『刑事タガート』とは

ミステリ・チャンネル(CS/ケーブルTV)にて放映中の、スコットランド・グラスゴーを舞台にした本格刑事ドラマ。スコティッシュTV製作。

グラスゴーの町の風景がふんだんに出てくる。Tumball Street Police Stationが「メリーヒル警察署」のロケ地か。(このMaryHillという地域は、ロバート・カーライルの生まれ育ったところでもあり、治安はあまりよくないらしい)

アイルランドに地理的に近い港町というグラスゴーだけあって、アイルランド系移民のコミュニティやアイルランド系の人々、カトリックの人々もよく出てくる。(#5, 12, 20, 26, 45)グラスゴーを拠点とするふたつのフットボールチームのうち、レンジャースはプロテスタント、セルティックスはカトリックというのも象徴的。

スコットランド人らしく(?)、お酒を飲む場面が頻繁に出てくる。

イギリスのドラマらしく、同性愛者がよく出てくる。(のちに登場するレギュラーのフレイザー巡査のほか、#1, 4, 6, 30, 34,35,44などのゲストに)

サウンドトラックも発売中。

 

登場人物について

ジム・タガートはワーキングクラス出身(父親は市電の運転手)のたたきあげの刑事。グラスゴーを偏愛しているらしく、エディンバラは観光客向けの街だとお気に召さない様子。(第5話) 愛読紙はスコットランド庶民の間でもっとも支持されていると思われるDaily Record。
家に帰っても事件のことを考えていたりすると、妻のジーンは"仕事を家庭に持ち込むな"と、おかんむり。 一人娘のアリソン(元・看護婦)の恋人には今ひとつ好意を持てないという、微妙な親心を見せる。
タガートの妻ジーン・タガートは出産以来下半身が麻痺して車椅子生活だが、グラスゴー大学の修士課程に通い、本を出版・講演し、選挙にも出馬するという行動派。

タガートの相棒マイケル・ジャーディンはタガートと同じ階級(父はタガートの元同僚)の若い刑事。 警官だった父の死以来、アルコールを口にしないが、学生時代は机の中にウォッカを隠し持っていたらしい。 女性といい雰囲気になっても、結局最後はふられてしまうという女運の悪さも。
タガートを演じるマーク・マクマナスの死後は、シリーズの主役に。

のちにジャーディンの相棒になるジャッキー・リードは、スコットランド訛りもlovelyな女性刑事。 タガート亡き後、ジャーディンのいい相棒に。

タガートたちの上司、マクビティ警視はスコットランドらしく(?)ゴルフが大好き。"マクビティ"という名前からか、タガートやジャーディンに"ビスケット"などと呼ばれていたことも。 名門パブリックスクールの理事を務め、ラテン語も解するエリート。 奥さんはかなりのうるさ型で、タガートの妻にくってかかったり(#30)、ジャッキーのラジオ出演(#40)にクレームをつけたりする。

メリーヒル署の新米刑事フレイザー巡査は、実はゲイ。 (35話"Angel Eyes"には昔の恋人が登場し、同僚たちにも彼のセクシュアリティが知れてしまう。) カルト教団やボディビル・ジムなど、いろいろな事件で潜入捜査させられている。実は名門パブリックスクール卒という育ちのよさも。

転属されてきたロビー・ロス警部補は、捜査のためなら危ない橋も渡るような個性派刑事。 情報屋など、裏社会の人間たちとのコンタクトも持っている。 ジャーディンが管理職になってからは、彼の指揮のもと、フレイザーとコンビを組んで、事件の捜査に当たる。

タガートの最初の相棒ピーター・リビングストンは、パブリックスクール&エディンバラ大卒のエリート。タガートは彼に対し階級コンプレックスがあったのか、イヤミたらたら。娘のアリソンとデートしたのがばれて、さらに怒りを買う。
*リビングストンの方も第一話でいきなりエディンバラ大のスクール・マフラーを首に巻いてくるのはどうかと思うぞ。彼は乗馬・テニス(4話)、空手・フェンシング(6話)とposhなスポーツをこなし、大学時代はラグビー(これまたposhな階級のスポーツ)もやっていたらしい。

レギュラー陣
Mark McManus .... DCI Jim Taggart (1983-94)
James MacPherson .... DS/DI/DCI Mike Jardine (1987-)
Robert Robertson .... Dr. Stephen Andrews
Iain Anders .... Supt. Jack McVitie (1985-98)
Harriet Buchan .... Jean Taggart (1983-95)
Blythe Duff .... DC/DS Jackie Reid (1990-)
Neil Duncan .... DS Peter Livingstone (1983-87)
Colin McCredie .... DC Stuart Fraser (1995-)
John Michie .... DI Robbie Ross (1998-)
Tom Watson .... Supt. Murray (1983)


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