B&B "The Homestead"

マークス&スペンサーのファブリックWinchcombの中心から少し外れたところにハンギングバスケットの下がったLovelyな外観のB&Bがあったので、訪ねて部屋を見せてもらう。 部屋の中は英国らしい感覚にあふれたインテリアで、一発で気に入り今夜の宿に決めた。

部屋の壁紙の一部と洗面所のタイルがローラ・アシュレイだった。 ベッドカバーやカーテン、壁のボーダーテープはマークス&スペンサーで揃えたという。 インテリアのことを褒めたら「詳しいのねぇ」と、奥さんがとても喜んでいた。

夕方の散歩に出る前にご主人とひとしきり話す。彼は私たちがロンドンで働いていて、休暇を利用して遊びに来ていると思ったらしい。なぜかどこのB&Bでも「ロンドンで働いてるの?」と聞かれることが多かった。 海外から来ているにしては私たちの荷物が余りにも少なすぎるからだ。ぼろぼろの車に乗って、普通のリュックサックとスーパーの袋を提げている海外旅行客はそんなに多くはないのだろうか。

Lovelyなトイレ 洗面所までLovely。

タイルはローラ・アシュレイ製、壁紙はマークス&スペンサー。
便座とふたは木製。

 

つけあわせは青虫? Whinchcombの夕べ

pubB&Bのご主人お勧めの美味しい料理を出すパブに行ってみることにした。 うすぐらい店内では仕事帰りの村人があちらこちらで談笑している。

私たちが頼んだ料理はSteak & Ale Pie(牛肉のビール煮のパイ包み)とChicken & Ham pie(チキンのクリーム煮のパイ包み)。 たしかにかなりいい味を出している。 パイの膨れ方がこれまで食べたどこよりも膨らんでサクサクだ。 良く煮込まれた肉の匂いが鼻をくすぐる。

付け合わせには山盛りのチップス(揚げジャガイモ)と、温野菜。 チップスには心ゆくまでモルトビネガーをふりまくる。 飲み物はCider…といっても日本の「サイダー」とはまったくの別物である。 発砲りんご酒とも言うべきもので、(シードルといえばわかりやすいだろうか)アルコール度数はワインくらいある。

「やっぱ、パブはいいねえ、おいしいねえ」とやっているうちに、彼が凍り付いている。 何かと思って視線の先に目をやると、温野菜のブロッコリーのあいだに青虫がクテッと一緒に茹でられているではないか!? 「野菜を茹でるときに気が付かなかったんだねえ。 農薬もあまり使ってない健康的な野菜ってことだよ」と解釈して気にしないことにした。

食事の後は、小川を見つけたのでパブリック・フットパス(=主に私有地で、通行人が公に歩くことを認められている道)になっている牧場の中に入り、彼はまたまた持参の折畳式釣り竿を出してきて今度はルアーで釣り始めた。 釣果は芳しくなかったが、暮れなずむ牧場の景色と羊の群れを見ているだけでも心が和む。


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