B8085: Elgolへの道

 

Broadfordから半島の先にあるElgolまでは、なかなかのドライビング・コース。 B8085入り口から眼前に広がる山々をのぞみ、いざ出発。 シダ、ヒース、潅木、時折足元で雑音を立てる道路のCattle grid・・・ハイランドらしさを凝縮したような風景といえようか。 山あり、谷ありで、三半規管が弱いと少々辛いかもしれないが、ロッホ(湖)、湾、ヒースの花と、訪れる者の心を捉えてやまない何かが、ここにはある。 Elgolに着いたら彼方のクーリン山脈を見やって物思いに耽るのもいいだろう。

 

A855: 雨のトロタニッシュ(Trotternish)半島

Elgolに着いたら来たB8085をそのまま引き返すが、往路とはまた違った眺めになるのもまた面白い。 Broadfordから右手に島々を見ながら今度はA87を西へ。 スカイ島最大の集落ポートリー(Portree)で二手に分かれる道A855を北上し、トロタニッシュ半島に入る。
ポートリーを過ぎた辺りから、小雨は本降りに変わった。 樹木の生えていない保水力に乏しい山肌を滑る流れは、雨が強くなるとたちまち性急な奔流に変わる。 こんな雨の中でも湿原にいる羊の群れは構わず草をはむ。 右手にRaasay島が迫ってくる。

険しい山、Glen(谷)、滝、湿原、湖を眺めながら、Trotternish半島の名所のひとつであるOld Man of Storrに向かう。 これは人間の姿を思わせるような奇岩がいくつも立っている場所で、かねてより一目見たいと思っていたものだった。 道路脇に車が何台か停まっている場所があり、暗い山道からほとんど全身泥まみれの人たちが降りてくるのが見えたので、Old Man of Storrへの行き方を尋ねてみた。 案の上、彼らは物好きにもその奇岩を見に行ってきた帰りなのだと言う。 雨で長い長い山道は泥濘と化し、長靴を履いていてもこんな姿になってしまったのだという。 この様子を見たら、誰が自分もその苦行に挑戦しようという気になるだろうか。 残念ながらOld Man of Storrを間近に見るのは諦め、Uig周りではなく来た道をPortreeに引き返すことにした。

 

スカイ島最大の町ポートリー(Portree)

スカイ島で一番賑わっている町として、Portreeには小規模だがスーパー(Safeway)まである。 観光バスが何台も乗り入れ、バッグパッカーの姿も多い。

もっとも"最大の町"といっても、ご覧の通り、のんびりした風情。

 


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