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6日目:カントリーハウスからロンドンへ

クリブデン(Cliveden):英国屈指のカントリーハウスに泊まる

朝食前に館内見学

朝食前に邸内と庭を散策した。ナショナルトラストの一般ビジターが誰も無い時間に静まり帰ったお屋敷を散策できる贅沢さ。写真を撮っても画面に他の観光客が入らないところが良い。人気のプロパティなので、一般ビジターはtimed ticket制(各々の見学開始時間が決められている)で入場しなければならないし、見学できる場所も限られている。

まずは名高いグレートホールへ。タペストリーや甲冑、絵画等が飾られた重厚な部屋である。ここでお目当てのナンシー・アスターの肖像画を見ることができた。ドイツ出身でアメリカに渡った当時世界一の大富豪アスター家はウィリアム・ウォルドルフ・アスターの代になって再びヨーロッパに戻ってきた。ナンシーは二代目アスター子爵(ウィリアムの息子)の奥方であり、ふたりの結婚祝いとしてこのクリブデンは贈られた。アメリカ生まれのナンシーはその美貌と社交性でイギリス社交界の華となった。彼女の交友関係も多岐に渡る。バーナード・ショー、ヘンリー・ジェイムズ、ラドヤード・キプリング、ウィンストン・チャーチル、チャップリン・・・そしてT.E.ロレンス。「アラビアのロレンス」の異名で知られるT.E.ロレンスは女性に対する苦手意識があったようだが、レディ・アスターに対しては心を許してクリブデンにも遊びに来ていたそうだ。クリブデンの客室にはそれぞれこの館の賓客となっていた著名人たちの名が付けられている。
ナンシーは後に下院議員となり、イギリス初の女性国会議員として政界に進出した。

ナンシーアスターについて詳しくは:
http://en.wikipedia.org/wiki/Nancy_Astor,_Viscountess_Astor


Great Hall入口(前日正面のソファに座ってチェックインした)

ここでアフタヌーンティーもできる
 
暖炉の飾りはブルゴーニュ地方の城にあったものだそうだ(1525年製)
 
暖炉の左にナンシー・アスターの肖像画(John Singer Sargent画)

チェックイン時に日経新聞を届けてくれるよう頼んでおいたのだが、日曜日は日経の配達が無いとのことで代わりにThe Timesをもらった。既にテラス・ダイニングルームでは朝食を摂っている人たちがいる雰囲気だったが、朝食前にもう少し館内を散歩することにする。

下の写真は青を基調とした美しい部屋。館内の3種類のレストランの他に、プライベートダイニングもアレンジできるそうで、この部屋はそういった会食のためにしつられられているようだった。


客室間の何げない廊下にも彫刻や絵画がふんだんに飾られている。
WALDO'Sはクリブデンにある3つのレストランの内、最も格式が高いもの(我々が泊まった日曜の夜は休業だった)。重厚な木張りのインテリアが印象的。


廊下

WALDO'S RESTAURANT
 
WALDO'S RESTAURANT
 
WALDO'S RESTAURANT
   

ご主人の部屋や客室等(UPSTAIRS)から使用人部屋(DOWNSTAIRS)に通じているベルを発見。イギリスのドラマや映画でよく見る風景だ。
図書室には書籍や雑誌、新聞等があり、宿泊客は自由に利用できるようになっている。

建物の両翼部分(Wings)にある客室は本館にある部屋より天井が低いようだ。ここには一番安いランクの部屋があり、一部はスイートルームにも割り当てられている。


使用人部屋のベル

アスター家の肖像
 
図書室
 
図書室
 
タペストリーや鹿の角
 
エアコンの通風孔まで装飾的



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