バリマルー・ハウス(Ballymaloe House)

頃合いを見計らってN25を東に戻る。 整備されたいい自動車道なのでビュンビュン飛ばせる。 R629に入り道路標示に従ってそう広くないシャナガリー(Shanagarry)に向かう田舎道を走る。

門から・・・敷地が広すぎて建物が見えない! 農地というか、平原をえんえんと走ってようやくツタの絡まったレストラン発見。 早めに着いたので、横にあるクラフトショップをのぞく。 Ballymaloe House特製のジャムやソース、ドレッシングなどの食品類から、Myrtle Allenさんの著書をはじめとするレシピ本、アイルランドの写真集、手編みのセーター、キッチン周りの鍋や食器、キッチン小物など、料理好き、アイルランド好きにはたまらない商品構成。 ここでは食事の後にバリマルー・ハウスの写真たっぷりレシピ本と、ドレッシングを買って帰った。 しかし。 帰国後検索してみたらネット通販で簡単に買えることがわかり落胆。重かったのにー!(号泣)

私が買った本:
Myrtle Allen's Cooking at Ballymaloe House
豊富なカラーグラビアとともに、アイルランド料理を紹介。 見るだけでも楽しいレシピブック。 おすすめ。

Myrtle Allenさんの著書
Darina Allenさんの著書

 

さて、バリマルーでのランチに話を戻そう。 プリ・フィックスのランチ・メニューで頼んだものは以下の通り:

Hors d'Oeuvres(共通):
スモークト・サーモン(鮭冷燻製)、スモークト・イール(うなぎ温燻)、白身魚の燻製、鶏レバーのパテ(濃厚で旨い)

スープ:French Peasant SoupWaterCressかどちらか選ぶ
ふたりともFrench Peasant Soup、いわゆるミネストローネだが、口に含んだ瞬間スモークされたベーコンの薫りがふわっと広がる、侮れない出来。 上質のベーコンはミネストローネの格を上げるという良い見本。

メイン1:Grey Pollockのグラタン
・・・ホタテの貝殻に入った白身魚のグラタン。 クリーミーなソースの上にチーズをかけてオーブンで焼いてある

メイン2:Fish Cake
・・・白身魚をベシャメルソースでまとめて丸め、パン粉をつけてフライにしたもの。 タルタルソースがけ。 付合せの香菜(a.k.a. コリアンダーの葉)もトマトも上質で、この二つが苦手で普段ほとんど手をつけない相方も喜んで食べていた。

メインにはそれぞれ野菜のグリルがつく。ジャガイモ、ナス、クージェット(ズッキーニ)、ニンジン。ローストで野菜自体の甘みが増しているような。

そ・れ・か・ら。待ってました、デザートの戦車、いやワゴン!何種類もの色とりどりのデザートを好きなだけいただける。 ストロベリー・タルト(タルト部分のサクサク感が美味しーい)、プラリネ・アイスクリーム(とろけそう)、グーズベリーのコンポート・・・

ランチとはいえ、総じてこの料金で(ひとり25EURO)これだけのボリュームと質を堪能できるとは思わなかった。 ハーブと新鮮な野菜をふんだんに使った品々を、フレンドリーで畏まらない雰囲気の中、サーブしてくれる。 コスト・パフォーマンス大賞を差し上げたい。

ウェスト・コークはアイルランドでも一番紀行がいいところで、著名人が休日を過ごす別荘や城が点在する。そこから車を飛ばせばシャナガリーはそう遠くない。 ウェスト・コークに城を持っているジェレミー・アイアンズなどの有名人がお忍びで食事をしにくるにはうってつけだろう。

 

もと来た道を引き返し、N25に戻る。 ここを反対に行くとジェイムソン・ウィスキー(Jameson Whiskey)の蒸留所があることで有名なミドルトン(Midleton)という町。

バリマルー・ハウス(Ballymaloe House)
www.ballymaloe.ie
 
このレストランから数キロはなれたところに、世界的に有名なバリマルー料理学校(Ballymaloe Cookery School)があり、そこのヴィクトリア朝ハーブ・ガーデンは一般公開されている。

 

キンセールとチャールズ・フォート (Charles Fort, Kinsale)

コーク空港脇を抜けてN27からR600に入り、ウェスト・コークでも屈指のリゾート地のひとキンセールへ。キンセールに入る前に海岸沿いをチャールズ・フォートに向かって走る。 ここは17世紀に建てられた星型の要塞で、強い風が吹きすさぶなか、ヨットがたくさん停泊したキンセールの港、対岸のジェームズ・フォート(James Fort)を眺め、しばしうっとり。 周りがウォーキング・コースになっているようで、遠くから徒歩でやってくる人多数。 看板を見て笑った。「Break Heart Hill(心臓破りの丘)」!


Charles Fort

Old Headという岬からScenic Roadとして示されているR600を通って、Timoleague Abbeyを見つつクロナキルティ(Clonakilty)へ。 クロナキルティは、ブラック・プディングの本場だそうだ。 ここからN71を西へ向かって一直線。 途中RosscarberryからR591に入って海辺を走った後、再びLeapからN71をスキバリーン方面へ。

 

Skibbereen - Baltimore

スキバリーンで給油した後、R595を通ってヨールのB&Bのおかみさんにお勧めされたボルティモアに行く。 ヨットがたくさん止まったリゾート地で、丘の上に教会がある華やいだ港町。 「Beacon」との表示がある細い道を入っていくと、突如景色がムーア化する。 アップダウンが激しく対向車が見えない"Blind Summit"に注意しながら進んでいくと、切り立った崖にたどり着いた。 保護柵も何にもない吹きっさらしの険しい崖。 しかもその日は強風波浪注意報ときた。 気を張っていないと吹き飛ばされそうな強風に逆らって岩伝いに昇っていくと、妙(たえ)なる風景が眼前に! Sherkin Islandの灯台、Baltimore半島の突端にあるBeacon、そして険しい崖。ここを教えてくれた ヨールのおかみさんに感謝。

小雨が降り始めたので、R595を途中まで戻ったところにある高台のB&Bに宿泊。 夜はゲール語のチャンネルなどを見る。

本日のワールドカップは日本×ベルギー戦。

 


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