A625を下って、Hathersage着。 この小さな村を有名にしているのは、ロビン・フッド伝説のリトル・ジョン(という名の大男)のものと伝えられる墓があること、小説『ジェーン・エア』のモデルになったというエピソードだろう。
中心部にある「Pool Cafe」というカフェ周辺に人だかりが。 ビリヤードかスヌーカーができるカフェかと思いきや、文字通りスイミング・プールに隣接した喫茶店だった。 のどかな田舎の村らしからぬユニフォームにアスリート集団がたくさんいる。 後でわかったことだが、ちょうどこの地方でハーフマラソン大会が開かれていたのだ。 (それが後に悲劇の原因になろうとは・・・)
この日は珍しくBig Breakfastをとらなかったので空腹感に襲われ、パブで食事。 ステーキ・パイとラザニアをそれぞれ頼んだが、どちらも予想以上に美味しく盛り付けにもセンスが感じられる。 ステーキ・パイは、ステーキ&キドニー・パイのキドニーが入っていない、牛肉をパイ皮で包んでオーブンで焼いた定番パブ・フード。 これに付け合せの野菜が死ぬほど付いてくる。 地元産の褐色のAleもいいお味。
リトル・ジョンの墓があるというSt. Michael's Churchへの道の入り口には、うっかり見落としてしまいそうな小さな看板のみ。 近くの民家に咲いていたクレマチスが満開で見とれてしまう。 ひっそりと静まり返った教会の墓地の片隅にあったリトル・ジョンの墓。
![]() St. Michael's Church |
![]() リトル・ジョンの墓 |
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そろそろ宿に落ち着きたい時間だったが、B&Bの看板をみつけては訪ねてみたが、どこも満員御礼。 なぜこんな時期に? 「マラソン大会があるから予約がいっぱいで・・・」そうか、あの集まっていた選手や関係者たちが。 あるB&Bでは親切にもご主人が近所や知り合いのB&Bに電話して空きがないか探してくれたが無理そう。 こうなったら離れたところで探すしかないが、街道沿いにどこまで行っても満室ばかり。 ああ、次の村にもマラソン大会の横断幕が・・・。
日がとっぷり暮れるとB&Bの看板も探しづらくなる。 このあたりの一大観光地ベイクウェルには宿も何軒かあるだろうと望みをつないでやってくると・・・あった!Vacancy(空室あり)の札が。 料金を聞くとひとり22ポンド(1ポンド=190円)だという。 エッ!! ユーロ(1EURO=118円)の間違いでは?! しかしもういいかげん宿探しにもくたびれはて、高いと思いながらもそこに落ち着いたのだった。
しかし、この料金設定は周囲の相場に比べて決して高いものではなかったことがわかる。 二週間アイルランドにいて"ひとり20ユーロ台"の宿代に慣れていたが、好景気のイギリスは物価が高いのであった。 さらに、最近の旅行先が僻地に(スコットランドのハイランドやコーンウォール半島のどんづまりなど)偏っていたせいもあって、豊かなイングランド中部地方の相場に面食らったのだ。
遅く着いたにもかかわらず気持ち良く迎えてくれ、バスルームも広く清潔で気持ちが良かった。 翌日の朝食も、卵やベーコン&ソーセージの他ベイクドビーンズやダービーシャー独特の「オーツケーキ」などがついたボリューム満点のもの。
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