スコットランド:ネイチャー・トレイル1,000マイル(二日目・その1)


二日目のルート:オーバンからマル島を経てマレイグへ

 

オーバン: 眺めのいいB&Bの朝はポリッジで始まる

夏のスコットランドの朝は早い。 5時くらいに起き出した夫が部屋の窓からオーバンの風景をカメラに収めている。 朝になって改めて見渡すと、本当に眺めのいい部屋。


ここの宿泊客は他に老夫婦と、ふたりの老婦人。

昨夜リクエストした通り、朝食メニューはオレンジジュース、ポリッジ、シリアル、フルーツ数種類、ベーコン(あまり塩辛くない)、ソーセージ、巨大マッシュルーム、焼きトマト、ベイクドビーンズ、卵、そしてトーストとポテト・スコーン。

ポテトスコーンは丸く焼いてから放射状に切り分けたようで、むっちりして美味。 フル・スコティッシュ・ブレックファストに欠かせないのが、ポリッジ。 これはカラス麦のおかゆのようなもので、やわらかく煮込んであるのでおなかに優しい。 他のB&Bでも朝食にポリッジが要るかどうか聞かれたら(苦手な人もいるので)必ずリクエストした、スコットランドらしい一品。 蜂蜜は自家製だそうで、ブルーベリー・ジャムやマーマレードとともにかわるがわるトーストに塗っていただく。

廊下には世界地図が貼ってあり、数え切れないほどのまち針が刺さっている。 イギリス国内、ヨーロッパ、アメリカには特にぎっしり。 宿泊客に自分が住んでいる場所を刺していってもらうのだそうだ。 日本には東京に2本だけ。その西南に浮かぶ大き目の島にプスッと針を刺すと、宿の奥さんは「ずいぶん遠くから来てくれたのね、嬉しいわ」とにっこり。

 

フェリーの賑わい

フェリー乗り場にはすでに何台もの車が並んで順番を待っていた。 運賃割引は同一ルートの往復にのみ適用かと思いきや、Oban-Craignure(マル島)、 Tobermory(マル島)-Kilchoan(本土)のセット料金もある。

駐車場の入り口には、タイヤや車の下部を消毒液で洗浄する装置がついていた。 口蹄疫の予防対策なのだが、後にも先にも口蹄疫禍の影響を感じたのはこの時だけで、春先の騒動が嘘のよう。 スーパーの精肉売り場にはところ狭しとパックが並び、朝食にもベーコンやソーセージ、そして野にも山にも家畜があふれかえっていたのだから。

Caledonian MacBrayne 社のフェリー
WebSiteから時刻表が参照できるので、事前に調べておくと良い。 チケットの予約もここからできる。
チケットを買ってから所定の位置に車を並べ、出発まで時間があるので少しあたりを散策。 オーバンは、マル島、アイオナ島、スタッファ島、そしてヘブリディーズ諸島へ渡ろうとする人々が集まる交通の要所で、活気のある町だ。 丘の上にコロシアムのような建物が見えるが、これはマッケイグズ・タワー(McCaigs Tower)といって、19世紀に銀行家のマッケイグ氏が失業者対策のために建築を思いたった(いまだ完成せず)ものだとか。 港の外れのほうには、コロンバス大聖堂(Columbas Cathedral)も見える。

いよいよ出航。 いそいそと乗り込んだ観光客たちは、しっかりしたアウターを着込んでデッキの上へ。 冷たい風を受けて遠くなっていくオーバンや、付近に点在する島や灯台に向けてシャッターを切ったり、ビデオカメラを向けたりして、みな興奮気味。 船内にはレストランもあり、遅めの朝食をとったりお茶を飲んだりしている人も。 大型フェリーなので揺れることもなく快適。

 

マル島上陸(Isle of Mull)

クレイグニュア(Craignure)のツーリスト・インフォメーションは、船着き場のすぐ傍にある。 必要なリーフレットをもらったり地図を確認したり・・・売店も充実。

Info
Holiday Mull
 
マル島で撮影された映画
『エントラップメント』Entrapment (1999) ・・・Duart Castle
『針の眼』 Eye of the Needle (1981)
『八点鐘が鳴るとき』When Eight Bells Toll (1971)・・・Duart CastleTobermory
『スコットランドは死なず/戦場をかけぬけた男たち』 Kidnapped (1971)

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