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3日目


Glenfiddich Distilleryグレンフィディック蒸留所(Dufftown近郊)

グレンフィディックはスペイサイドで、いや世界で最も有名なシングルモルトを製造する蒸留所の一つ。「フィディック」はゲール語で「鹿」の意味なので、グレンフィディックのラベルには鹿が描かれている。

入ってみてまず驚いたのが、構内に咲き乱れる綺麗な花々。何故ウィスキーの蒸留所にこんなに花を植えているのかとびっくりするほど 至る所に気合の入った花壇が設けられている。これまでに見てきたロイヤルディーサイドの数々の城ではほとんど咲いている花が見られなかったというのに。グレンフィディックはスコットランド観光局から特に優れた観光施設に与えられる5つ星も受賞しているが、構内を美しく花で彩っているのも、そんな「おもてなし精神」の表れだろうか。

入口の方はむんっとした温かい麦の臭いがしたが、奥の方に入っていくとまるでウィスキーそのものを嗅いでいるかのようなえもいわれぬドライフルーツ的な要素の混じった香りが漂ってくる。

The Glenfiddich Distillery, Dufftown, Banffshire AB55 4DH
http://www.glenfiddich.com/
http://www.suntory.co.jp/whisky/glenfiddich/index.html

希望する見学者には無料で施設内のウォーキングツアーを実施しているとのことなので次回出発のツアーに申し込みを済ませ、時間までショップをのぞいたり周辺を散歩したりしていた。
トイレに入ってまたまたびっくり。広々とした内部はきちんと清掃されており、壁はウッディで椅子やテーブルが並んだくつろぎスペースまである。ここまで美しい無料のトイレはイギリスでは珍しい(入口にチップを受け取るおばさんもいないし!)。キルトを着て歩いている男性職員も見た。

   

構内は花いっぱい

 
素敵なトイレ

さてさて、ウォーキングツアーの始まり。参加者は7組(14人)で、我々の他はドイツ人夫婦1組以外みなイギリス人。スウォンジー(ウェールズ南部)からはるばるやってきた人たちもいた。
まず最初に蒸留所の歴史についてのショートフィルムを見る。各国語の音声が用意されており、日本語音声もあった。
映画が終わったら可愛いタータンチェックのスカートをはいた女性が見学者を引率してウィスキーができるまでの過程を詳しい解説付きで紹介してくれた。スコットランド人はけっこう訛りのきつい人が多いが、この方はずいぶん綺麗で分りやすい発音だった。


こちらを向いているのが可愛い制服のガイドさん


覗き込んだら麦の臭いがバフバフ

ガイドさんの解説は詳細で分りやすくとても面白かった。材料のこと、発酵過程、2種類の銅製ポットスチルでの蒸留過程・・・使用する樽によって味が変わるため、アメリカのバーボンを入れていた樽で熟成させた12年物と30年物の違い、とスペインのシェリー酒を入れていた樽で熟成された12年物ウィスキーの香りをそれぞれ嗅がせてもらった。「シェリー酒の樽で熟成させたウィスキーはクリスマスプディングのような香りがするのよ」と言われて嗅いでみたらまさにその通り。ぎっしりドライフルーツの入ったクリスマスプディングの香りだった。

 

最後にみなさんお待ちかねのテイスティング・タイム。テーブルが用意されており12年物、15年物、18年物をそれぞれ解説を聞きながらゆっくり試飲させてもらった。試飲といっても思ったよりたっぷりと入れてくれたので大満足。私は夫の分も全部もらったので合計6杯飲んでしまったのだけど。軽やかでフルーティーな12年物から年代を経るに従ってこっくりと深みのある味に変化していく過程が実感できる。こうやって飲み比べてみると3種類それぞれに個性がはっきり分って面白い。ツアーのスタートからテイスティングまで約1時間以上かかったようだ。じっくりウィスキーの世界を堪能できる。

 

 
ショップ内部
 

帰りにショップで買い物。実家の父へのお土産に3種飲み比べセットを買った。12年物、15年物、18年物が各200mlずつのボトルに入って綺麗な化粧箱に入ったもので、マグネットが入っているので箱の蓋がぴったり締まる。大きなボトル入りは空港の免税店等でも簡単に変えるが飲み比べセットは他ではなかなか販売されていないのでお土産にぴったりだと思う。

ウィスキー用のグラスや、ウィスキー入りのマーマレードや蜂蜜、ウィスキーをしみこませたフルーツケーキ等も販売されていた。


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