ラスパイユ(レンヌ)のオーガニック・マーケット(Marches Bio, Raspail)

日曜の朝に開かれるラスパイユのマーケットは、有機野菜などを中心とした質の高い市として知られているそうだ。 人通りもまだあまり多くない朝のこと、ホテルからぶらぶらと歩いてゆく。 色とりどり野菜が所狭しと並んだ屋台を見ていると、ここはフランスなのだと改めて感じさせられる。 瑞々しい白アスパラガスの山にふらふらと吸い寄せられそうになるが、今買ったとて調理する場所がない。

焼きたての菓子を並べている店もあって、リンゴと洋梨のタルトやサブレなどを買う。 気を抜いていると英語が口をついて出てきそうになるが、付け焼刃とはいえなんとかサバイバルフランス語会話は頭に叩き込んできたので、ビシッとぴったり小銭を出してみる。 merci ! 難しいR音もフガフガと頑張る、頑張る。

果物屋ではよく熟れた黄桃や、洋梨を買う。 アーミーナイフを持ってきたので、ホテルに帰ってから食べよう。 ああ、チーズの屋台が・・・わくわくするほど色々なチーズが揃っている中から、シェーブル(山羊チーズ)を。 クレープリー(クレープ屋)からは甘い香りが漂ってきた。 メニューから"beurre et sucre"を選ぶ。 とろけたバターとグラニュー糖、シンプルだけど絶妙の組合せ。

他には魚介類もあるし、パンもある。食料品だけでなく石鹸なども売っている。 大満足の市場探検だった。 朝食抜きで来ていたので、帰り道にタルトは食べてしまう。

 

バスの謎、そしてオペラ座前

T/Cを現金化して蚤の市に行きたかったので(蚤の市では現金払いが基本)、オペラ座近くのAMEXのオフィスに行かなければならなかった。 日曜日でも両替できるのは事前情報によるとここしかなかったからだ。

地下鉄で行くよりバスの方が簡単。 モンパルナスの駅前のバス・ターミナルから目的のバスに乗る。 運転手からバスのチケットを買おうとしたのだが、なぜかお金はいらないと言っている。?? "いらないから後ろに行って座りなさい"とジェスチャーで示されているような気がしたので、狐につままれたような気持ちになりながらも座席についた。 後払いのはずはない。 降車口は後ろにもあるからだ。 他の客がどうしているのか観察していたが、お金も払わず定期券のようなものを見せるでもなく、乗り込んでくる客もいる。 よくわからないままに目的地に着き、結果的にタダ乗りしてしまった・・・。

その日はオペラ座からルーブルに行くのにもバスを利用したが、やはりチケットはいらないと言われてしまった。運転手の表情は明らかに笑顔。 特別にバス乗り放題の日だったのか、それとも日曜日は無料?謎は深まるばかり。


2両連結方式のバス

オペラ座前は日本人に最もなじみのある場所

肝心のAMEXのオフィスは閉まっていた。WebSiteで営業日時はちゃんとチェックしてあったのに。日曜日開いているのはここだけだから来たのに。 他にも"なんで閉まってるのー?"といった風情の旅行者たちがドアをガンガン揺すっていた。 電話をしてみると、Foreign Exchange Serviceオフィスの方へ行くよう言われたが、住所だけ聞いたってわかるわけない。 しかもこの職員、自分の会社のオフィスなのに、最寄の地下鉄駅も目印になるランドマークも知らないときた。 諦めて蚤の市は翌日に回し、予定変更、ルーブル美術館に行くことにした。 初フランスの夫がせっかくだから最大の名所を見に行きたいというので。(そういえば彼はイギリスに過去4回足を運んでいながら、ロンドン塔もビッグ・ベンも見に行っていなかった。)

 

迷宮のルーブル美術館 (Musee de Luvre)

ということで私は二回目のルーブル訪問となる。 日曜割引でひとり5ユーロ。 これだけ巨大で世界の至宝が集められている美術館でこの入場料はお値打ちだ。 通貨統一でユーロ参加国はすべて同じ基準の下に値段を比べられる状況というのはなかなかシビアなもの。 のちに他国に行った時、「ルーブルはあの充実度で5EUROぽっきりだったのに、ここはこの程度で○EUROかい!」とダイレクトに比較の対象になってしまったからだ。

閑話休題。 まだ午前中で、しかも観光のトップシーズンではなかったということもあり、入場にはそれほど時間をとられなかった。 美術書に必ず登場するようなあの作品、この作品。 入口でもらったフロア案内を見て行かないとあまりの広さに迷子になってしまう。 やはりモナリザやミロのヴィーナス、サモトラケのニケあたりの超有名作品の前には人だかりが出来ている。 (そのあたりの超有名作品はここに写真を載せても仕方ないのでパス。)じっくり見たら軽く1週間はかかるだろう。 リシュリュー翼にあるナポレオン三世の居室はすごかった。前に来た時はなかったような気がするが、これは大蔵省として使われていた部分だったそうだ。前回来た時はまだ公開されていなかった。


ナポレオン三世の居室

ダヴィッドの大作のような現地でないと見られない巨大作品も見ごたえあるし、カラヴァッジオもやはりどきどきする。 貴重な作品がガラスで覆いをされることもなく無造作に吊ってあるように見えるが、実はセンサーがついていて絵に手を近づけると警報が鳴るのだ。


不気味

むむむ

疲れ果ててミュージアム・カフェRichelieuでひと休み。 カプチーノ(3.80euro each)、サンドウィッチ(Sand. Poulet Crudites, 6.25 euro)、キッシュ(Tarte Chaude, 8.10euro)。 キッシュはなかなかのお味。

 


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