スコットランド激走1,000マイル(4日目・その3)
Torridonに迫る山嶺
Apprecross回りの細いローカル・ロード(道路番号なし)もようやく終わり、A896に合流する。 Torridonの小さな集落で一休み。 ちょっと飲み物でもと入ったこの村唯一の何でも屋の入り口には、大きな大きなジャガイモ袋。 道路から見上げると、眼前に険しい山岳地帯が迫ってくる。 |
この集落から先、A896は再び行き違いのできない道幅に戻る。 River Torridon沿いに切れ込んだ渓谷、グレン・トリドンを抜ける道だ。 |
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マリー湖畔からゲアロッホ
A896の突き当たり、Kinlocheweという集落から、今度はマリー湖畔(Loch
Maree)沿いにA832で北を目指す。
途中までずっとロッホ沿いに道がついているので気持ちがいい。 Gairlochに抜けると、目の前に広がるのは冷たい色をした北の海。 教会、そして雨で増水して滝のように勢いよく流れる川・・・ |
Ullapool: アウター・ヘブリディーズ諸島への玄関口
緯度だけで考えると、すでにモスクワより北に来てしまっている。 どうりで風が肌を刺すように冷たいはずだ。 薄手とはいえ長袖のセーターを着た上に、アウトドア用の上着を羽織っているというのに、風が吹くたびに震えが止まらなくなる。
アラプール(Ullapool)を有名にしているのは、ここがルイス島をはじめとするアウター・ヘブリディーズ諸島へ向かうフェリーの発着港であるということ。そして、かつてのニューエイジやヒッピーたちが安住の地を求めて移り住んだコミュニティがこの付近に点在するということ。 アイリーン・キャディらが神の声を聞いたと言って創設したフィンドフォーン(Findhorn)共同体がある場所も、ここからさほど離れていない。
そのためだろうか、この街には一風変わったクラフト・ショップも多い。 ショー・ウィンドウを飾る摩訶不思議なテイストのキャンドル、ステンドグラス工芸。 小さいながらもスーパーがあり、目抜き通り(といえる規模ではないが)にはBootsやEdinburgh Woolen Mill(タータンやセーターなどスコットランド特産品を扱うチェーン店)まである。
旅人が行き交う港町として、土産店の充実ぶりは嬉しい限り。 定番のポストカードだのマグネットだのは言うに及ばず、Highland Cooのぬいぐるみだって何種類も。 ファッジにショートブレッド、各種シングル・モルト・ウィスキーのミニボトル。スコットランド民謡のCDからTシャツ、リネンのティータオル、lovelyなトイレタリー製品(バスオイル、バスボムなどの入浴剤)など、何でもござれ。 しかもこうした土産店はひとつやふたつじゃない。
港を出ていくフェリーをじっと見ていると、いやでも旅情をかきたてられる。 霧に霞む寒々とした海の色が、今でも忘れ難い記憶として刻みつけられている。
アラプールともなるとPetrol(ガソリン)も驚くほど高い。 こんなに北上して来る前に満タンにしておいて良かった。看板を見るとなんとレギュラーで86.5p。この後行ったインヴァネスでは76pくらいだった。 |
一気、一気でインヴァネス
アラプールから南下するA835は、これまでの道に比べると格段に走りやすいので、インヴァネスまでは一気に走りぬけてしまったような感じだ。
一日中人里離れた淋しい道を走り続けていたので、ハイランドの都インヴァネスの活気には面食らうほど。 大型スーパーSafewayの建物を横目で見ながらラウンドアバウトに入り、City Centre(町の中心)へ。 ちょうどセール中らしく、どのショーウィンドウにも派手な赤札が踊っている。 |
中華料理にインド料理、看板は怪しげだが(失礼)日本料理らしきレストランまである。 駅の向こうにはマークス&スペンサーを中心とした大型ショッピング・センターまで。 まだ明るいとはいえ、もう店じまいを始める時間。 車を駐車場に停めてぶらぶらと歩いていたのだが、お腹も空いてきたのでこの日は目先を変えてチャイニーズ・テイクアウェイ(中華料理のお持ち帰り)。 スペシャルな炒飯と独特の風味を持つ焼麺をひとつずつ。大きな海老や焼き豚がゴロゴロ大胆に入っているのはいいが、この量の多さときたら。 |
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