締めは買い物、ノッティングヒルのアンティーク・マーケット

朝食はたっぷりしたイングリッシュ・ブレックファストを好きなだけバイキングで。 たぶん今日は昼食をとっている暇はないだろう。 膨れに膨れた荷物を、空港職員に手荒に扱われても大丈夫なように考えてパッキングし、チェックアウトしてユーストン駅へ。 駅構内に手荷物を預かり所があるということだったが、料金を見るとひどく高い。 こんなことならホテルで預かってもらえばよかったが、ここまで来てしまったからにはしかたがない。 こんな数ポンドの支払いにもクレジットカードが使えるのだから便利。 地下鉄の一日乗車券だって、自動販売機でカード利用可で便利、便利。
ノッティング・ヒル・ゲイト駅のエスカレーター 飛行機の時間を考えるとゆっくりしてはいられない。 まずは地下鉄でノッティング・ヒル・ゲート駅へ。 そう、あの『ノッティングヒルの恋人』Notting Hill (1999) で世の女性のハートをとろかしたノッティングヒルだ。 もっとも私のお目当ては、目をぱちぱちさせた甘いマスクの本屋さんではなく、骨董市をのぞくことである。 足元を見るといまも変わらず木製のエスカレーター。 木製の旧型タイプが残っている駅はロンドンでもわずかになってしまったので、貴重な存在だ。

silver数ある骨董、コレクティブルの中でも比較的入門しやすいのは、銀器かもしれない。 イギリスはホールマーク制度が確立されているので、ちょっと勉強すれば年代や生産地などを判別することはそう難しくないからだ。 だから売る側もそうべらぼうな高値を吹っかけてきたりはしないし、逆に掘り出し物が捨て値で売られていることも少ない。 作られた年代やデザインによってだいたいの相場が落ち着くところに落ち着いているような気がする。 あとは自分の好みと予算の兼ね合い。 値段の交渉もマーケットの楽しみのひとつだが、あまりやみくもに"Discount!"とやるのは野暮というもの。 あっさり最初から引いてくれるのは、もともとその分を上乗せしてあったと考えてもよい。 たとえばイギリスのお年を召した顧客と店員のやりとりに聞き耳を立ててみよう。 "Will you give me the best price please?" 複数個買って少し負けてもらうとか、スマートなやり方を研究するのも面白い。

他にはやはり人気の高い陶器、ボタニカルアート、アンティーク・レース、テディ・ベア、キャラクターもの、缶、シガレットカードなど、ありとあらゆる商品が売買されていて、朝から晩までいても飽きない気がする。 よくガイドブックには、マーケットでは現金しか使えないという注意書きを見かけるが、ある程度の価格の商品ならもちろんクレジットカードやトラベラーズチェックも使える。 クレジットカードは手数料がかかるけれど、トラベラーズチェックなら現金と同じように受け取ってくれる店もあったのでありがたかった。

ノッティング・ヒル界隈で撮影された映画
102102 Dalmatians (2000)
『ノッティングヒルの恋人』Notting Hill (1999)
『マーサ・ミーツ・ボーイズ』Martha, Meet Frank, Daniel and Laurence (1998)
『イフ・オンリー』 If Only... (1998)
『赤ちゃんにバンザイ?!Jack and Sarah (1995)
『ロンドン・キルズ・ミー』London Kills Me (1991)
『10番街の殺人』 10 Rillington Place (1971)
『アルフィー』 Alfie (1966)
『ナック』The Knack... and How to Get It (1965)
『ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!』A Hard Day's Night (1964)

ポートベローを後にし、駆け足で残りの買い物を済ませる。 ハムレーズでピンク色の毛並みが愛らしいテディ・ベア 、それから陶器店で集めている手ごろなシリーズのティーポットや皿を買い足し、コベントガーデンに行って・・・そろそろタイム・アップか。

駅で手荷物を受け取ってラッセル・スクエア駅から地下鉄ピカデリーラインで空港へ。


"yes-no cheeky" しっぽを動かすと頭も動く

植物柄は朝食にぴったり

 

おわりに

「思えば遠くに来たもんだ」というのが、今回ハイランドを走っていて実感したこと。 イギリスとひとくちに言っても、スコットランドの、しかも北の方はロンドンとは流れる時間さえ違っているような感覚を味わった。 そういえば泊まったB&Bのなかで部屋の鍵を渡されたのは、たったの二箇所のみ。 ちょうど日本でも田舎では玄関に鍵をかけないのと同じようなものだろうか。 到着時に宿帳に記入するわけでもなく、料金は出立するときに払うので、踏み倒されたらどうするのだろうと、いらぬ心配をしてしまう。 ヒースやキンポウゲが咲き乱れる荒々しくも神秘的な景色、ハイランド牛の愛らしさ、B&Bでの家庭的なもてなし、そしてなにより思いがけない事故で土地の人たちの思いやりに触れたこと。 今回もまた山ほどの思い出を抱えて家路についた。

 


+++長々とお付き合いくださいまして、ありがとうございました!+++

まだ写真を追加し、序章を書くつもりですが・・・今年中に終わるのでしょうか・・・。


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