12月28日サウスサンプトン戦、1月1日チェルシー戦をアンフィールドスタジアムで観戦しました。
試合の内容はともかく、簡単なご案内を。
<アクセス>
アンフィールドスタジアムまで電車で行くことはできません。また、マージーレイルでおそらく一番近くの駅(Sandhill)(※1)からも、歩いていくことは不可能かと思われます。
一番わかりやすい方法は市内のバスセンターからバスで行くことです。バスセンターの1階、インフォメーションの係員に「Anfieldは?」と聞けば、「10番乗り場の16」と、バスの乗り場と路線番号を教えてくれます。(数字を二つ言われるので注意。)同じ1階にある乗り場には予定路線を示すモニターがあり、そこで確認が可能です。心配しなくとも試合の日にはマフラーやユニフォームを着た人がたくさんいます。路線番号は正確に覚えていません(変更になるかもしれません)が、少なくとも2路線はあったみたいです。そのうちの1本は運転手がバスを途中で止め、「アンフィールドスタジアム以外に行こうとするお客さんいますか?いなければ直行しますよ。」と路線を変更してくれました。
時間は20分、料金は£1程度です。私はマージーレイルのオフピークチケット(※2)を利用したためバスは無料でした。
バスはコップスタンドのある正面入口の道路に止まります。
試合終了後、人の流れに任せて歩いていると、とんでもない方向に行ってしまう可能性があります。必ずコップスタンド前の乗り場に戻るようにしてください。特に試合終了が夜の場合は、まわりの街角が暗いためどこに向かって歩いているのかわからなくなる可能性もあります。私は人の波に揉まれて30分以上歩いたあげく、結局もと来た道を逆戻りしました。私感ですが、日本のスタジアムや近くに駅があるスタジアムと違い、アンフィールドへは車で来ている人が多かったようです。バス車内はそんなに混みませんでした。タクシーもひろえますが帰路の道路は渋滞します。バスがお勧めです。
(※1)マージーレイルの「Sandhill」
この駅から「soccerbus」というのが出ているらしい(現地の人の話と駅の表示から)のですが、利用していないためわかりません。また、試合後に「Sandhill」行きの「soccerbus」は見かけませんでした。
(※2)マージーレイルのオフピークチケット
指定されたエリアの市内公共機関交通(電車とバス)が1日乗り放題となるチケット。£2.10。オフピークの名前の通り、平日の9:30以前だけが使用不可。休日、祝日、夕方の規制等はなく非常に便利でした。指定されたエリアにおけるマージーレイルの1区間料金は。£2.05(オフピークチケットとほとんど変わらない!)であったため、公共交通機関を利用される場合はお勧めです。使用する「日、月、年」をコインで削り、上からシールをかぶせる日本では見られないユニークな構造です。ちなみにマージーレイルでブリットレイルパス等は使えません。
<スタジアムツアー>
試合のない日にやっています。催行時間(年末だったせいか1日1回でした。)は日によって変わると言われましたので確認してください。予約方法は、スタジアムに電話するのが一般的ですが、市内のツーリストインフォメーションに聞いたら、「予約の電話かけてあげる。」と親切に対応してくれました。日本人の名前は難しい(&訛りの強い英語を電話で聞き取るのも難しい)のでインフォメーションの人にお任せするのも一考かもしれません。やはり人気があるみたいで予約で一杯の日もありました。確実なのはスタジアムで試合当日に翌日以降の予約をやるか、日程に余裕のない方は日本から予約して行かれた方が良いかもしれません。
予約電話番号:0151 260-6677 費用:£9 (スタジアムショップ横の入口が受付)
<スタジアムツアーの余談>
マンチェスターユナイッテド(オールドトラッフォード)のスタジアムツアーは30分に1度、催行していましたので、たまたま予約無しでも行けました。ツアーの内容はほぼ同類ですが、ユナイテッドは商売慣れしていて次々と「客をこなす」印象がありましたが、アンフィールドはジョークを交えたりなど「緩やか」に進行していき好感が持てました。(訛りは一番ひどかったけど)。ちなみにアンフィールドのロッカールームでは選手のユニフォームが飾ってあり雰囲気を出しています。オールドトラッフォードのロッカールームは写真のプレートが置いてあるだけで、しらけちゃいます。写真もアンフィールドは取り放題。「ミュージアムの中も写して良いよ。」と言われました。オールドトラッフォードではミュージアムはダメ、説明している時には写真不可など、色々と注文が付きました。
<選手の入り待ちなど>
試合開始2時間前頃に選手のバスが到着しました。入り待ちをしている人はたくさんいますが、選手がサインに応じることはありませんでした。スタジアムの選手用入口にバスが横付けになるため、ほんの「チラッ」としか見ることはできません。
スタジアムは試合前に一回りされることをお勧めします。ゲートによりモニュメントが違ったりするのを見るのも楽しいものです。試合後は人がわんさと出てくるため試合前がベター。
<スタジアムで>
チケットを見せると係員(Attendant)が席を指示してくれます。席でビールを飲むことはできませんが、スタジアムの中でバー(と言うより売店)があり、そこで飲めました。現地のサポータの真似をして「スタジアムに行く前に一杯引っかけて」なんて事を聞きますが、スタジアムのまわりのパブ、町の雰囲気は決して「気楽に」飲める雰囲気ではありません。僕の宿泊した宿の人も「あの辺はpoorでnot
good」だと言っていました。スタジアムの中で飲む分には全く問題はありませんが、非常に混み合います。食べ物はホットドッグやミートパイを売っていました。キックオフの時間によってはサンドイッチか何かを買っていって食べる方が良いかもしれません。
スタジアムの係員(Attendant)は非常に親切でした。試合前の練習の時はピッチサイドまで行っても良いよと言ってくれました。(ちなみに、キックオフの時は戻れよとも。)選手を間近に見るには絶好のポイントです。もちろん写真も可です。2試合目の観戦の時は、「日本のフレンドまた来たか。残念だけど今日もキューウェルは出ないね。写真を撮るなら、撮ってあげるよ。」とも言ってくれました。
<サポータ>
「人の声の壁に体が押される。」まさに、そんな感じでした。特に相手がチェルシーの時はものすごい歓声でした。もちろん「
you’ll never walk alone 」は涙もの。歌詞を覚えて歌い、そしてマフラーを掲げたいですね。選手のチャントも豊富で楽しめます。雰囲気は本当に最高でした。子供からおばさんまで、皆さんユニやグッズを纏い、非常にアットホームなスタジアムでした。(試合中に飛び交う言葉は非常にお上品じゃないものばかりでしたが...。)
<ダフ屋>
サウスサンプトン戦の時は見かけませんでしたが、チェルシー戦の時にはたくさんのダフ屋が来ていました。一応、聞くと1枚£250が最安値でした。それでも買っている人をたくさん見かけました。取り締まりが行われているためか、値段を聞くと携帯電話で他の人に連絡を取り、別のところで渡すと連れて行かれそうになり、ちょっと怖くなりました。チェルシー戦に関してはパブで話をした現地のリバプールサポも「一体どうやってチケットをとったんだ?」と悔しがっていました。
<チームグッズのショップ>
市内の中心部のショッピングセンター付近とスタジアムにありますが、キックオフ前のスタジアムショップでは混雑のため入場制限が行われますので、市内のショップで(前もって、暇なときに)買うことをお勧めします。置いてあるグッズの種類や値段に違いはありませんでした。また、スタジアムに入る際に手荷物検査が行われますので、できるだけ荷物は持っていきたくないですね。スタジアムのショップでは試合の前にあったグッズが、試合終了後に無くなっていたりしますのでご注意下さい。
(エバートンのショップもセントラル駅の出口を出たところにありました。)
リバプールのユニフォームは市内のスポーツ店ではほぼ同じ値段でしたが、マンチェスターのスポーツ店では少し安く売っていました。(敵地ですからね...。)
試合当日スタジアム近辺で、出店が出てマフラーやTシャツ、ピンバッジ、帽子類を販売しています。もちろんオフィシャル商品ではありませんが、種類やメッセージに面白いものが多く、変わったおみやげとしては非常にお勧めです。
<マッチディ・プログラム>
当日、スタジアムの至る所で売っています。おまけに前述のクラブショップ:スタジアム中及び市内中心部のどちらでも前日に売り出されていました。値段は当日も前日も£3。おみやげに考えている方はやはり他のグッズと前日に購入し、宿に置いて試合には1冊持って行くことをお勧めします。
ちなみに市内のショップで古いの(先週の分も)はあるかと聞いたら「無い」とのことでした。
<気候など>
意外に暖かでしたが、さすがに夜の試合は寒かったです。上半身は持ちこたえますが、足先などの冷えにはどうしようもできませんでした。冬場の観戦は足先カイロを念のため。雨は少し降りましたが、席上には屋根があり、最前列などでなければ雨に濡れる心配はありません。売店に温かい飲み物として、コーヒー、紅茶、ホットチョコレートを売っていました。(ホットチョコはすぐ売り切れていました。)冬場夜の観戦は帰り道も寒かったです。
<まとめ>
海外のスタジアムは危険という話を聞きますが、町中で地図を広げていると「迷ったか?」と聞いてくれる人がいるくらい安全でした。試合の日も朝からユニを来て(キャップをかぶりマフラーをして)歩いていたら、何人もの人に「スタジアムで会おうな」とか、試合後は「今日は残念だったね」と声をかけて来ました。リバプール(サポも含めて)の人は本当に親切で安心でした。むしろその後行ったミラノのサンシーロは非常に雰囲気が悪く思えました。(指定された席には座らないわ、発煙筒・爆竹はボンボン鳴るわで。)
とはいっても、酒を飲んで大声でたむろしているサポータなんかにはむやみに近づきませんし、夜中に町や盛り場をうろついたり、アウェーチームのユニフォームを着ていくことはしません。(日本でもしないでしょう。)
サッカーが生活に密接に関係している人にとってスタジアムは神聖な場所。その神聖な場所で一緒にフットボールを
楽しみたい(決してバカ騒ぎしたいなんてことではなく)という気持ちがあれば、本場のフットボールをきっと満喫できるでしょう。
そしてリバプールファンの人であれば、スタジアムを目の前にして感慨し、「
you’ll never walk alone 」でジーンと熱いものがこみ上げてくるでしょう。
(さめさん・2005/1/19)